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石橋先生の受験対策講座

石橋 亮一(いしばし りょういち)

忙しい日々の中で効率よく勉強するにはどうしたら?とお悩みのあなたに、ぴったりのガイド役となるのがこのコーナーです。介護の現場にも詳しい石橋亮一先生が受験勉強のポイントを講義します。

プロフィール石橋 亮一(いしばし りょういち)

社会福祉法人同胞互助会にて特別養護老人ホーム、在宅介護支援センターに、株式会社ベネッセコーポレーションにてホームヘルプサービスなどに従事。
現在は、地域や学校、介護サービス事業者や施設の研修講師、アドバイザー、介護認定審査会委員、東京都第三者評価員、介護サービス情報の公表制度調査員などを兼務。介護福祉士などの受験対策講座も数多く行っている。 (介護福祉士、社会福祉士、介護支援専門員、福祉住環境コーディネーター2級、介護予防主任運動指導員)

中央法規の『介護福祉士受験対策セミナー(直前対策講座)』
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第6回 人間関係とコミュニケーション

 こんにちは。
 前回は、「人間の尊厳と自立」について学びました。いかがでしたか。
 今回は、「人間と社会」領域の「人間関係とコミュニケーション」を学習しましょう。

コミュニケーションとは何か

 介護福祉職が提供するサービスが、利用者にとって安心、納得(なっとく)、信頼できるものであるためには、利用者や家族といかに良好な人間関係を築き、そのために、いかに適確(てきかく)で穏(おだ)やかなコミュニケーションをとるかが鍵(かぎ)となります。

 サービスの提供は、基本的な人間関係の形成(けいせい)から始まり、利用者を知り、理解していくために、意図的(いとてき)なコミュニケーションが必要となります。

 コミュニケーションとは、「複数の人間が意思や感情、情報などの伝達を行うこと」とされ、一方的なものではなく、双方向的(そうほうこうてき)なものです。この点については、第24回の試験で問われました。

 また、利用者を理解する以前に必要な、自己覚知(じこかくち)(介護福祉職が、自分の感情の動きとその背景を洞察(どうさつ)することなどにより、自分自身を理解し、感情や態度(たいど)を意識的にコントロールして、感情的な反応を示さないようにすること)について、第26回で出題されました。なお、第29回で出題された、自己開示(じこかいじ)は、自分自身に関する情報を、自身の意思により特定の他者に対して言語を介して伝達することで、やはり良好な人間関係を築(きず)くために行います。

コミュニケーションの基本的な技術

 本科目では、対人援助関係におけるコミュニケーションの基本的な技術が、事例問題としても出題されます。以下の事項を押さえておきましょう。

  • ○ 利用者とのラポール(信頼関係)形成の初期段階のかかわりでは、利用者の感情に関心を持ち、利用者の表情や動作を観察したり、さりげない会話をして関係の構築を図る。また、利用者の感情をその人の立場になって理解して関わる、共感的(きょうかんてき)態度が大切となる。
  • 対人距離(たいじんきょり)には、物理的距離と心理的距離があり、この2つの距離は密接に関係している。相手との距離の取り方(物理的距離)は、相手に対する関心や気持ち(心理的距離)と関連している。
  • ○ 利用者の身体への接触は、共感やいたわりを表現する一方で、不快感を与えてしまうこともある。むやみに触(ふ)れることは避(さ)け、利用者の気持ちを確かめながら、慎重(しんちょう)に行う。
  • ○ 非指示的雰囲気(ふんいき)づくり(語りの場の保証)とは、話を誘導(ゆうどう)するのではなく、徹底(てってい)した傾聴的(けいちょうてき)な態度で話を聴くことである。利用者の言葉にあわせてうなずいたり、穏やかなまなざしを向けて傾聴的態度を伝えるなどの技術を指す。
  • ○ 利用者の言葉を繰り返すことを、反射(はんしゃ)という。利用者は、あたかも鏡に向き合うように自分の気持ちに向き合うことができる。また、感情の反射とは、「つらいです」と言う利用者や家族に、「つらい気持ちなのですね」と返答するように、言葉のなかに含まれている感情を、言葉にして利用者に伝えることである。
  • ○ 利用者とのコミュニケーションを促す場面づくりとして、次のような技術がある:
    • (すわ)り方として、対面(たいめん)で向かい合う(対面法)より、直角(ちょっかく)に座る(直角法)ほうが、利用者は緊張せずに話しやすい。
    • ・対面で座る場合は、利用者が視線を向けることのできる花瓶(かびん)などを机の上に置くとよい。
    • ・利用者に近づけば近づくほど、利用者を緊張(きんちょう)させるおそれもあるので、適度な距離を保つことに配慮(はいりょ)する。
    • ・座っている利用者に対して立ったまま話しかけたり、腕や足を組んだ姿勢(しせい)は、利用者に威圧感(いあつかん)を与えたり、利用者との関係を閉ざすことになるので控える。

 コミュニケーション技術の基本として、言葉だけではなく、表情やしぐさにも注意しながら聞くことが適切であると、第29回の「コミュニケーション技術」で出題されました。コミュニケーションは、言語的(げんごてき)なものに加え、視線や表情、しぐさ、姿勢、動作、対人距離など非言語的(ひげんごてき)な要素も重要ですね。現場でも意識し、実践(じっせん)しながら習得(しゅうとく)していきましょう。
 今回の学習は、後日学ぶ「介護」領域の「コミュニケーション技術」に結びつきます。

 次回は「社会の理解」について学習しましょう。