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石橋先生の受験対策講座

石橋 亮一(いしばし りょういち)

忙しい日々の中で効率よく勉強するにはどうしたら?とお悩みのあなたに、ぴったりのガイド役となるのがこのコーナーです。介護の現場にも詳しい石橋亮一先生が受験勉強のポイントを講義します。

プロフィール石橋 亮一(いしばし りょういち)

社会福祉法人同胞互助会にて特別養護老人ホーム、在宅介護支援センターに、株式会社ベネッセコーポレーションにてホームヘルプサービスなどに従事。
現在は、地域や学校、介護サービス事業者や施設の研修講師、アドバイザー、介護認定審査会委員、東京都第三者評価員、介護サービス情報の公表制度調査員などを兼務。介護福祉士などの受験対策講座も数多く行っている。 (介護福祉士、社会福祉士、介護支援専門員、福祉住環境コーディネーター2級、介護予防主任運動指導員)

第33回 コミュニケーション技術(2)~職員間のコミュニケーション~

 今回も引き続き「コミュニケーション技術」について学びましょう。
 利用者への良質(りょうしつ)なサービス提供のためには、何よりも職員間の良好なコミュニケーションが必要です。本試験では、職員間のコミュニケーションに際する、報告・連絡・相談、会議やカンファレンス、記録の具体的なあり方について出題されます。

職員間のコミュニケーション

 介護サービスの提供に際して求められるコミュニケーション技術と位置づけることができるものとして、バイステックの7原則があります(第27回に出題)。

  • ○ 同職種、他職種の職員とのコミュニケーションにおいて、良質なチームケアを図るための共通認識や情報共有には、対話および記録による報告・連絡・相談(ほう・れん・そう)が不可欠(ふかけつ)である。
  • 報告・連絡・相談に関しては、次のようなポイントがある。
    • ・「とき」「ところ」、そして誰に報告・連絡・相談するべきかを考える。
    • ・口頭(こうとう)、文書のいずれかの方法で報告・連絡するべきかを検討する。
    • ・状況に応じた適切な報告・連絡方法を確認しておく。
    • ・トラブルや苦情、事故については、すぐに報告する。
    • ・内容には、6W1H(いつ、どこで、誰が、何を、誰に、なぜ、どのように)などを念頭(ねんとう)において報告・連絡する(第24回に事例的な問題として出題)。
    • ・報告には、見たことや実際にあったことなどの客観的事実と、そのことに対する自分の判断を含める。
    • ・相談に際しては、目的を明確にし、自分なりの考えや対策を頭に描(えが)いてから相談する。
    • ・相談内容はメモをとり、経過や結果について報告する。
    • ・指示を受けた仕事の報告は、指示者へ行う(第27回に出題)。

 第27回では、介護職員による上司への報告・相談にかかる事例問題が出題されました。

  • 会議カンファレンスにおける留意点(りゅういてん)には、次のようなものがある。
    • ・参加者は、会議、カンファレンスの目的を理解し、事前(じぜん)に資料を読み、疑問や意見をメモしておく。
    • ・司会者、記録者を決め、時間を厳守(げんしゅ)する。
    • ・質問は簡潔(かんけつ)に、意見は要点を絞(しぼ)って伝える。
    • ・各職種の専門性を理解して参加する(第25回に出題)。
    • ・他者の意見に耳を傾(かたむ)け、自分と意見が異なる人の発言をさえぎらない。
    • ・利用者へのより良いケアについて考えるカンファレンスでは、参加者の知識や技術、経験を結集(けっしゅう)し、参加者間で意見の不一致(ふいっち)があっても議論し、合意点(ごういてん)を見出す(第24回に事例問題として出題)。また、カンファレンスの場を、職員のスーパービジョンの機会とすることもある(第26回に出題)。
  • 記録は、利用者に対して適切なサービスを提供していることの証拠(しょうこ)(エビデンス)である。記録には、次のような目的がある。
    • ・利用者への適切なサービスを提供し、生活の質を向上させる。
    • ・サービス提供事業者としての運営管理を遂行する。
    • ・介護職員の教育、スーパービジョンに活用する。
    • ・介護に関する調査、研究に利用する。
  • ○ 記録は、介護サービスを提供したその日のうちに行う(第24回に出題)。
  • ○ わかりやすい記録であるためには、6W1Hなどを念頭におき、楷書(かいしょ)(活字体)で書き、簡潔に要領よくまとめ、意味の明確な用語を用い、必要に応じて現在・過去・未来形を使い分ける。
  • ○ 記録は、出来事そのもの(事実)と、出来事に対する解釈(かいしゃく)や分析(ぶんせき)を区別して記述する。出来事そのものの記述には、叙述体(じょじゅつたい)(事実をそのまま記録する)や要約体(要点を整理してまとめる)を用いる。出来事に対する解釈や分析には、説明体(事実の意味を分析し、記述する)が使われる。
  • ○ 介護サービスを提供する上では、情報共有と同時に、次のような個人情報保護も重要となる。
    • ・記録は、関係する職種以外の人の目に触れることがないように保管する。
    • ・利用者の個人情報を使用する場合、あらかじめ文書で本人の同意を得なければならない。
    • ・個人情報を適切に管理し、不正使用や紛失(ふんしつ)などを予防する対策を講(こう)じる。
    • ・個人情報を第三者へ提供する場合、利用者から同意があった場合を除き、個人の識別(しきべつ)や特定(とくてい)ができない形式に変える。

 介護サービスの現場でも、記録などをパソコンで入力することが多くなってきました。第26回では、ウイルス対策ソフトを用いても情報は漏(も)れることがあるなど、情報通信技術(ICT)を使った介護記録と情報管理の留意点について、出題されました。また、第28回では、利用者と家族は記録を閲覧(えつらん)することができると、出題されました。