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林先生の受験対策講座

林 和美 (はやし かずみ)

合格率が21.5%という超難関のケアマネ試験。この狭き門を突破するためには、ポイントを押さえた効率よい学習が不可欠です。このコーナーでは、「介護支援分野」について、その秘訣をガイドします。
※毎週火曜日更新!

プロフィール林 和美 (はやし かずみ)

国際医療福祉大学医療福祉学部教授。
研究領域は、ケースマネジメント・高齢者福祉・地域支援ネットワーク。特養、在宅介護支援センター勤務などを経て、教育の場へ。現在は大学でソーシャルワーカー育成に尽力されています。

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ケアマネ試験に向け、合格に必要な「基礎力」を身につけよう!! 「林先生の受験対策講座」の林和美先生が、講師として合格への基礎力を伝授!

第17回 単元解説を終えて 「最近の出題傾向」を斬る

難しい試験ですが、何がなんでも合格していただきたいです

 中央法規さんや各地の受験対策セミナーで、私は、ここ2~3年の出題傾向から、試験で問われる内容が変わってきていることを話しています。
 特に、基本テキストの改訂は今回の試験にどのように影響するものかと案じています。介護支援分野においては地域包括ケアの深化や介護保険法の改正を含め、ケアマネジャーや地域包括支援センター、さらには地域支援事業などの記載内容が大幅に増え、さらにはケアマネジャーのあり方まで言及している点は大きな変更点です。

 あわせて「保健医療福祉サービス知識分野」も加筆項目が多く、これまでの学習方法の1つであった「過去問」を中心とした学習がどこまで役にたつのかも疑問となっています。
 これまでの試験でも、テキスト改訂の年は合格率が低下していることからすると、今年もそうなってしまうのか心配しているところです。

 また、昨年まで受験できた人が「資格取得後5年」と厳格化されていることから、受験者申込者数が間もなく把握されると思いますが、昨年の6割~7割程度の受験者総数になるのではないかと、こちらも危惧しています。

 ただ、いずれにしても、ケアマネ試験は、「しっかりと勉強すれば合格できる試験」です。八訂基本テキストを中心にして、参考書籍なども使用して効率よく学習を進めていただきたいと思います。

 さらに受験料はもちろん、基本テキストや参考書籍をそろえ、受験対策などのセミナーに受講料はもちろん旅費や宿泊費まで加えれば相当な金額になってしまう・・・
 また合格しても実務研修の受講料や介護支援専門員証等の発行手数料、そして更新時にも更新研修の受講料が、数万円単位で必要となってくる・・・

 ケアマネジャーの質を高めることが重要課題ではあることは間違いありませんが、この資格を取得、維持することにこれだけコストがかかることには、疑問を呈してみたいのです。
 さらに、この平成30年から介護支援事業所の管理者要件については「主任介護支援専門員」とされましたが、主任介護支援専門員研修にも受講費用とともに相当期間が研修に割かれることになります・・・
 介護支援専門員の報酬も社会的評価も高く、憧れの職業になることを望んでいたのですが、知らぬ間に違った方向へ行ってしまわないか、心配でなりません。

 ちょっと受験対策とは少し違う方向へ話が進んでしまいましたこと、合格しようと努力されているみなさんの腰を折るようなことを書いてしまいましたが、今年受験される方は、何がなんでも合格していただきたいのです。
 あらためまして、絶対合格しましょうね!!

試験に出ている介護保険制度の「細かい内容」

 介護保険制度についての単元ごとの解説が先週で終わったので、今週は、いわゆる「細かい内容」とは何かをまとめてみたいと思います。

 出題傾向として介護支援分野をみれば、問題1と問題2については、以前から「難問」であり、私は「呪いの問題」「呪文」みたいだと比喩しています。
 「いきなりこんな問題かな?」とはじめに印象づけるような難問であり、セミナーでは「だったら、得点可能な事例問題を先にやりましょう。問題24と問題25は事例問題ですから」と講義のなかで話していたのですが…。
 そのやさしい事例問題も、昨年は問題25の1問だけの出題でした。

 そうしたなかで、3年前から明らかに出題範囲に加わったと思わせる箇所があります。

  • ・要介護認定等の審査判定基準
    『[八訂]介護支援専門員基本テキスト』(以下「基本テキスト」)1巻93ページ・『ケアマネジャー試験ワークブック2018』(以下「ワークブック」)42~43ページ)

  • ・認定調査票の基本調査の項目
    (「基本テキスト」)1巻90ページ・「ワークブック」)40ページ)

  • ・主治医意見書の項目
    (「基本テキスト」)1巻92ページ・「ワークブック」)41ページ)

  • ・要介護認定等の有効期間
    (「基本テキスト」)1巻98ページ・「ワークブック」)45ページ)
    ※今年度(平成30年度)に、更新申請の認定可能な有効期間の範囲が「36か月」に改正

  • ・居宅介護サービス費等区分支給限度基準額
    (「基本テキスト」)1巻112ページ・「ワークブック」)65ページ)

  • ・社会福祉法人等による利用者負担軽減制度
    (「基本テキスト」)1巻128ページ・「ワークブック」)76ページ)

  • ・課題分析標準項目 <昨年度出題(平成29年度・第20回)>
    (「基本テキスト」)1巻297ページ・「ワークブック」)151ページ)

  • ・介護予防 基本チェックリスト
    (「基本テキスト」)1巻165ページ・「ワークブック」)112ページ)


 3年前の試験から、上述した様式や表の内容が出題されるようになったのです。

 また、昨年の問題でびっくりさせられたのは、問題16でしたね。

問題 16 介護サービス計画作成のための課題分析標準項目」として正しいものはどれか。3つ選べ。

  • 1 二親等以内の扶養義務者の現住所
  • 2 生活保護受給の有無
  • 3 前年度の課税所得金額
  • 4 認知症である老人の日常生活自立度
  • 5 介護認定審査会の意見


 基本テキスト1巻297ページに収載されている事例の様式からしか確認できない箇所でしたが、新たにワークブック151ページで収載されたところでもあります。

 それから「地域包括ケアシステム」の構築が求められていますから、地域包括支援センターに関する出題も増えていますね。
 昨年の問題で関係しているところをあげるならば、次のようになります。

  • ☛地域包括支援センター 問題9・18
  • ☛地域ケア会議 問題3・9・21
  • ☛生活支援体制整備事業 問題3・20


 これらのことから、介護支援分野についてはより詳細な内容理解が求められていることがわかります。
 しかし、本試験の目的である「介護支援専門員の業務に関する基礎的知識及び技術を有することを確認する」こととされていますが、実は基本テキスト1巻15ページ~19ページに「介護支援専門員の業務に必要な基本知識」として明記されております。
 この内容からすれば、非常に詳細な内容までが含まれること自体がおかしいのかもしれませんが・・・
 しかしながら、こうした箇所からの出題が増えているのは事実ですので、一度、ここ3年くらいの過去問題と、基本テキストやワークブックの収載ページを確認しておいてくださいね。

 では、来週からは大幅な改訂のあった「ケアマネジメント」の解説をしていきます。地域包括ケアシステムの深化が問われていること、さらには執筆者が七訂版とは変わっているので、内容も大幅に変わっています。

 たとえばワークブックや参考書籍には絶対記載されていないと思われる「ロスによるケアマネジメントの3つのモデル」が八訂の第1巻7ページに掲載されています。

 具体的には、介護支援専門員には、「最小限モデル」や「コーディネーションモデル」ではなく「包括モデル」の役割を期待していることが基本テキストの随所でみられます。

 まさに地域包括ケアシステムの深化に介護支援専門員やケアマネジメントがどうあるべきかと執筆者の熱い期待が伝わってきます。ここは多分、今年の試験の特徴ですし、そんな試験問題であるべきだと期待しているところでもあります。(まあ、神のみぞ知る状況ではありますが…)

さて、暑い毎日ですが 健康に充分注意して もうひとがんばり!!