メニュー(閉じる)
閉じる

ここから本文です

林先生の受験対策講座

林 和美 (はやし かずみ)

合格率が21.5%という超難関のケアマネ試験。この狭き門を突破するためには、ポイントを押さえた効率よい学習が不可欠です。このコーナーでは、「介護支援分野」について、その秘訣をガイドします。
※毎週火曜日更新!

プロフィール林 和美 (はやし かずみ)

国際医療福祉大学医療福祉学部教授。
研究領域は、ケースマネジメント・高齢者福祉・地域支援ネットワーク。特養、在宅介護支援センター勤務などを経て、教育の場へ。現在は大学でソーシャルワーカー育成に尽力されています。

2018ケアマネ試験に向け受験勉強スタート!! 信頼度No.1の中央法規出版『ケアマネジャー受験対策商品2018』はこちら!!

ケアマネ試験に向け、合格に必要な「基礎力」を身につけよう!! 「林先生の受験対策講座」の林和美先生が、講師として合格への基礎力を伝授!

第6回 第2単元「保険料」 2回目

学習しやすい時期になってきました。
今夜は少しがんばってみませんか?

 私は新年度の忙しさも落ち着きはじめ、やっと時間がとれたので、研究室のレイアウトを変えてみました。
 年度末の忙しさからそのままにしてあった書類の整理や、いわゆる「積読(つんどく)」(読もうと思って購入したのに、時間がとれず積んであるだけの書籍)を書棚に一旦納めるなど…。気の遠くなるような作業でしたが、部屋のレイアウト変更や整理ができると、なぜか気分がリフレッシュしますね。

 普段づかいの机の上もとりあえずは綺麗になりました。なんか「やるぞ!」という気分にもなれました。ちょっと時間がある時に雰囲気を変えてみるのも気分転換としては、とてもいいですよ。

 さて、「まだある。まだある。」と思っていたら、ゴールデンウィークも終わり、いつのまにか試験まであと5か月を切ってしまいましたね。受験科目は「介護支援分野」だけでなく、「保健医療・福祉サービス分野」もありますから、計画的に、そして若干前倒しで進めていきましょう。

 もうすでに「試験の実施要項」の配布等について案内されている都道府県もありますね。都道府県または試験を実施する指定機関のホームページなどは各自でチェックをお願いします。

 さて、それでは今週もはじめましょう。

第1号被保険者の保険料はどうやって決まるのか?

 先週から第2単元の「保険料」について解説しています。介護保険の財源は、社会保険という性格から、介護保険法によって、その財源内訳を公費50%と保険料50%という割合で構成しています。

 保険料50%のうち、第1号被保険者と第2号被保険者の負担割合は、国がその人口割合から3年ごとに定めます。ちなみに2018(平成30)年度から2020(平成32)年度の第7期介護保険事業計画期間の3年間については、第1号被保険者負担率が23%、第2号被保険者負担率が27%とされています。

 それでは具体例をあげながら、第1号被保険者の介護保険料の決定までをみていきましょう。

 国が策定する「基本指針」(『ケアマネジャー試験ワークブック2018』(「ワークブック」25ページ)のなかで、この第1号被保険者の介護保険料と第2号被保険者の介護保険料の負担割合を示し、この基本指針をもとに「保険者」である「市町村」は、「市町村介護保険事業計画」(「ワークブック」93~95ページ)を策定します。

 この計画を作成するなかで、

  • (1)その市町村において3年間に介護保険で給付するサービスの総費用として「介護給付費」等の額を算定する。
  • (2)(1)の額を3年で割って、その市町村において1年間に必要な介護保険給付の額の平均額を算出する。
  • (3)23%が第1号被保険者負担率なので、(2)の額の23%が、第1号被保険者が負担する保険料の額になる。
  • (4)その市町村の第1号被保険者の人数で割り、1人あたりの年間保険料を算出する。
  • (5)さらに(4)の額を12か月で割って、1か月の第1号被保険者の介護保険料の基準額を算出する。

というようにして、第1号被保険者1人の1か月に支払う介護保険料の基準額が算定されるわけです。ある第1号被保険者が1万人いる市町村を例にあげましょう。

(例)
  • (1)ある市町村の市町村介護保険事業計画で3年間に要する介護給付費の総額が90億円と算定される。
  • (2)90億円÷3年=30億円(その市町村における介護保険給付費の1年間の平均額)
  • (3)30億円×23%=6億9000万円(「基本指針」で示されたその市町村における第1号被保険者が保険料で負担する割合分)
  • (4)6億9000万円÷1万人=69,000円(第1号被保険者の1人の年間介護保険料
  • (5)69,000円÷12か月=5,750円(第1号被保険者1人の月額介護保険料の基準額)

 このようにして算定されたものに、さらに第1号被保険者が負担すべき費用として、財政安定化基金の拠出金(「ワークブック」107ページ)や市町村特別給付の負担分(「ワークブック」54ページ)等の負担分が加算され、第1号被保険者の介護保険料の基準額として、市町村ごとに定められるのです。

 さらには、この基準額に対して所得状況に応じて第1号被保険者ごとに「0.45倍~1.7倍」といった、所得割合に応じた原則9段階の保険料率が算定されることになります。

 このことを「所得段階別保険料率」(「ワークブック」103ページ)といいます。この9段階の段階区分については、市町村が条例で定めることにより、より細分化した保険料率を設定できることも抑えておきましょう。
 なお消費税の増税が実施されることになると、さらに低所得者への配慮が行われる予定です。