メニュー(閉じる)
閉じる

ここから本文です

林先生の受験対策講座

林 和美 (はやし かずみ)

合格率が13.1%という超難関のケアマネ試験。この狭き門を突破するためには、ポイントを押さえた効率よい学習が不可欠です。このコーナーでは、「介護支援分野」について、その秘訣をガイドします。
※毎週火曜日更新!

プロフィール林 和美 (はやし かずみ)

国際医療福祉大学医療福祉学部准教授。
研究領域は、ケースマネジメント・高齢者福祉・地域支援ネットワーク。特養、在宅介護支援センター勤務などを経て、教育の場へ。現在は大学でソーシャルワーカー育成に尽力されています。

ケアマネ試験の合格へ、中央法規の『受験対策講座(セミナー)』でさらなる自信を!! 『ケアマネジャー受験対策講座(セミナー)』詳細・お申し込みはこちらから

第16回 第6単元「保険者(市町村)」

受験生の熱さを感じます

 最近の週末は、どこかで受験対策セミナーに出講しておりまして、東京、大阪、沖縄、岐阜でのセミナーを終えました。1日6時間の講義を2日間連続で行ったこともありましたが、どの会場も熱気にあふれていて、受験生の熱さを感じます。しっかりと基本テキストをめくりながら、「なるほど、そうだったのか」等と理解しながら、着実に知識をつけていっていただいています。

 しかしながら、ここ数年の試験問題は、複雑で詳細すぎるほどの出題で、「落とす試験」(言いすぎかな?)になってしまっているのではと思います。
 この単元が終わったら、その細かすぎる内容について解説もしたいと考えていますが、それを理解するためにも、まずは制度の全体像ですね。
 さあ、今週も早速始めていきましょう。

介護保険制度の最終単元「保険者」


 今回は、介護保険制度の最終単元となる「保険者」について、解説していきたいと思います。
 とはいうものの、この「保険者」の単元は、これまでお話ししてきた「被保険者」「保険料」「保険事故」「保険給付」と非常に関係があります。
 ですので、ここまで15回の連載を読んでいただいたみなさんなら、すでにご存じのことばかりなのです。あらためて「保険者(市町村)」という第6単元で新しく解説しなければならないことは少ないと思われます。

 したがって今回は、はじめにキーワードをまとめてみます。このキーワードと解説を読んでいただいて、「初めて聞いたぞ?」とか「何だ これは?」というものがあれば、要注意ですよ!!
ここまで15回の連載を読み返して、そして『[七訂]介護支援専門員基本テキスト』(以下「基本テキスト」)・『ケアマネジャー試験ワークブック2017』(以下「ワークブック」)の該当ページを参照しながら、再度確認してくださいね。

「保険者」のキーワード

市町村・特別区
(「基本テキスト」1巻42~43ページ・「ワークブック」24ページ)

 保険者は、原則として市町村および特別区が担う。ただし、小規模な市町村の場合は、保険財政の運営安定化と事務処理の効率化などのため、広域連合や一部事務組合を設けて介護保険事業を行うこともできる。

被保険者の資格管理
(「基本テキスト」1巻44ページ・「ワークブック」25ページ)

 (1)被保険者の資格管理、(2)被保険者台帳の作成、(3)被保険者証の発行・更新、(4)住所地特例の管理等を行う。

要介護認定・要支援認定事務
(「基本テキスト」1巻44ページ・「ワークブック」25ページ)

 (1)認定事務、(2)介護認定審査会の設置・運営等を行う。

保険料の徴収等
(「基本テキスト」1巻44ページ・「ワークブック」25ページ)

 (1)第1号被保険者の保険料率の決定、(2)普通徴収・特別徴収、(3)保険料滞納被保険者にかかる各種措置等を行う。

保険給付
(「基本テキスト」1巻44ページ・「ワークブック」25ページ)

 (1)介護報酬の審査・支払(国民健康保険団体連合会(国保連)に委託)、(2)被保険者の居宅介護支援事業者への居宅サービス計画作成依頼に対する届出の受付、(3)償還払いによる保険給付の支給、(4)区分支給限度基準額の上乗せ、(5)種類支給限度基準額の設定、(6)市町村特別給付の実施、(7)第三者行為求償事務(国保連に委託)等を行う。

サービス提供事業者の指定等
(「基本テキスト」1巻44ページ・「ワークブック」25ページ)

 地域密着型サービス事業者・地域密着型介護予防サービス事業者・介護予防支援事業者について、指定・更新・指導監督等を行う(居宅介護支援事業者についても、2018(平成30)年4月から市町村へ移管)。

地域支援事業および保健福祉事業
(「基本テキスト」1巻44・180ページ・「ワークブック」25ページ)

 地域支援事業として、(1)介護予防・日常生活支援総合事業、(2)包括的支援事業、(3)任意事業の3つの事業を行う。具体的には、介護予防・生活支援サービス事業や、一般介護予防事業のほか、地域包括支援センターの運営、在宅医療・介護連携推進事業、認知症総合支援事業などを展開する。また、第1号被保険者からの保険料を財源として、家族リフレッシュ事業等の保健福祉事業を行うことができる。

地域包括支援センター
(「基本テキスト」1巻44ページ・「ワークブック」25ページ)

 保健師等・社会福祉士等・主任介護支援専門員等によるチームアプローチにより、地域支援事業の柱である包括的支援事業(介護予防ケアマネジメント、総合相談支援、権利擁護、包括的・継続的ケアマネジメント支援)、さらには予防給付対象者に対しての介護予防支援を実施する。

市町村介護保険事業計画
(「基本テキスト」1巻160~163ページ・「ワークブック」25・91~92ページ)

 国が定めた基本方針に即し、(1)介護保険サービスの種類ごとの量の見込みとその量を確保するための方策、(2)地域支援事業の費用額・見込み量と確保方策、(3)事業者間の連携確保その他サービスの円滑な提供と地域支援事業の円滑な実施を図るために事業等を、3年を1期として定める。第1号保険料算定の基礎となるため、市町村は、被保険者の意見を反映できるよう必要な措置を講ずるとともに、都道府県の意見を聴かなければならない。

条例・規則等
(「基本テキスト」1巻45~47ページ・「ワークブック」25ページ)

 条例は、地方公共団体がその事務を運用するために、議会の議決により制定する自主法。規則は、地方公共団体の長がその権限に属する事務に関し制定する。市町村特別給付などは条例によって規定される。

財政運営に関する事務等
(「基本テキスト」1巻43ページ・「ワークブック」25ページ)

 (1)特別会計の設置・管理、(2)公費負担の申請・収納、(3)介護給付費交付金・地域支援事業支援交付金の申請・収納、(4)財政安定化基金への拠出、交付・貸付申請、借入金の返済等の事務を行う。

介護給付費等の定率負担
(「基本テキスト」1巻168~170ページ・「ワークブック」25・96~97ページ)

 介護給付費のうち、12.5%を市町村が負担し、一般会計から介護保険特別会計に繰り入れる。あわせて、地域支援事業を展開するため、介護予防事業は12.5%、包括的支援事業・任意事業については19.5%を負担とする。

介護認定審査会
(「基本テキスト」1巻89~90ページ・「ワークブック」25・49~50ページ)

 保険者の附属機関としての位置づけのもと、5人を標準(更新認定や委員の確保が難しい場合は、市町村の判断により3人以上も可)とし、保健・医療・福祉に関する学識経験者の合議体によって構成される。委員の任期は2年(再任可)、みなし公務員として守秘義務が生じる。複数市町村による共同設置や都道府県などへの事務の委託、広域連合などを利用した共同実施も可能。

【次の記事はありません】

ホームへ戻る