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林先生の受験対策講座

林 和美 (はやし かずみ)

合格率が13.1%という超難関のケアマネ試験。この狭き門を突破するためには、ポイントを押さえた効率よい学習が不可欠です。このコーナーでは、「介護支援分野」について、その秘訣をガイドします。
※毎週火曜日更新!

プロフィール林 和美 (はやし かずみ)

国際医療福祉大学医療福祉学部准教授。
研究領域は、ケースマネジメント・高齢者福祉・地域支援ネットワーク。特養、在宅介護支援センター勤務などを経て、教育の場へ。現在は大学でソーシャルワーカー育成に尽力されています。

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第4回 第1単元「被保険者」2回目

被保険者についての学習(5)「強制適用」と「適用除外」

 受験対策も「学習らしく」なってきましたか?
 大学での講義も、今週から第4回目となってきました。新入生も履修登録を完了し、やっとテキストや参考書籍も持参して、大学の講義に出席するようになっています。

 大学の講義は90分が1コマですが、高校生の授業時間よりも増えていますし、黒板等の板書のみをノートしているだけではなく、講義内容を聴いて、大切なところをノートにそれぞれの判断で書かなければなりません。学生によっては講義ノートが「キーワード」だけで終わってしまって、後で確認したとしても何のことやら…といったこともあるようですね。

 今週で被保険者の第1単元をまとめます。最後には「キーワード」をあげ、短文の解説を加えていますので、確認しておいてくださいね。そんなときの教員テクニックとして、「ここ、試験にでるから!」という決め台詞があります。ぜひキーワードはノートに写して覚えていきましょう。

 ケアマネジャー受験対策も、簡単に予想したいところなのですが、近年は「5つの選択肢ともズバリ的中」ということは非常に困難になっています。しかしながら、基本テキストを使って学習の基礎的な知識がしっかりつけば、応用も効かせることができると思います。
 まずはできるだけ「基本的」な根幹部分を4月~6月にかけておさえておくことをおすすめします。

 では、今週もはじめますね。

 さて、またまた出して申し訳ないのですが、介護保険の特徴として4つのキーワードをあげていますが、もうすでに暗記していますよね。
 そう、「社会保険・強制適用・地域保険・短期保険」の4つですね。

 そのなかの「強制適用」と関連しておさえてほしいのが、今回解説する「適用除外」です。介護保険の被保険者として、強制適用される一定の要件については、先週でお話ししたように「年齢要件」「住所要件」が、さらには第2号被保険者には「医療保険の加入」がありましたよね。

 この要件を満たした場合は、「強制適用」(強制加入)となり、強制的に介護保険の「被保険者」ということになります。したがって「被保険者」となれば、保険料を納める義務が発生するとともに、要介護状態等になった場合には、介護保険制度からさまざまな給付(サービス)を受けることができるようになります。

要介護状態等となってもサービスを受けない人も…

 しかしながら、人によっては「被保険者」の要件に該当し、要介護状態となった場合であっても、介護保険制度からサービスの給付を受ける可能性がない場合が想定されるのです。

 そうです。児童福祉法や障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(障害者総合支援法)、生活保護法等により施設等に入所している人の場合は、その施設等ですでに療養上の介護が提供されていることがありますから、介護保険の給付(サービス)を受けることがないと考えられるといったケースがこれにあたります。

 そこで、介護保険では強制適用から除外される、つまり「適用除外」となる者を規定しているのです(『[七訂]介護支援専門員基本テキスト』(「基本テキスト」)1巻56ページ・『ケアマネジャー試験ワークブック2017』(「ワークブック」)33ページ)。
 具体的には、次のような理由から、介護保険法施行規則において、施設種別を定めています。

  • (1)長期にわたる継続入所の実態がある。
  • (2)入所施設等において介護に相当するサービスが受けられる。
  • (3)40歳以上の人が多く入所している。

頻出の「適用除外者」

 この「適用除外者」については、実際の試験問題でも必ず出題されるポイントですので、施設種別はおさえなければなりません。
「生活保護法の救護施設」「児童福祉法の医療型障害児入所施設は、何回も繰り返して出題されています。障害者総合支援法の定着により赤字部分は今年出題されるかもしれませんね。

被保険者についての学習(6)「住所地特例」

 4つのキーワードのうち、「地域保険」に関連してさらに覚えたいのは「住所地特例」です。

 被保険者として「強制適用」する要件の1つとして、「住所要件」(第3回)がありましたね。介護保険制度は、地域保険ですから、被保険者の住所を基本とした住所地主義をとっています。
この住所地について、おさえるべきポイントとして、「住所地特例」というものがあるのです。つまり住所地についての特別ということですね。

  • (1)介護保険施設
  • (2)特定施設
  • (3)養護老人ホーム

に入所する被保険者は、もともと住んでいた他の市町村にある自宅を引き払って、ある市町村の施設に入所してきたという場合があります。そうすると、住所を施設の所在地に移す場合が多いのです。こうしたとき、住所地主義をとった場合は施設の所在する市町村に要介護者等が集中することになり、介護給付費等の市町村間の不均衡を生むことがあります。

 そこで、「住所地特例」といって上記のような介護保険施設等に入所し、施設所在地に住所を移した場合、その被保険者の住所地を事実とは違う「特例」として、入所前の市町村とすることとしています(「基本テキスト」1巻59~61ページ・「ワークブック」35~36ページ)。

 この住所地特例についても、さまざまなケースが存在することになります。例えば、ある市町村でひとり暮らしをしていた高齢者が、一旦違う市町村の施設等に入所した後に退所し、その施設が所在する市町村の家族の住所に入った場合はどの市町村の被保険者となるのか、といったケ-スなどについて考えておくことも必要です。

 「住所地特例」は、実際のケアマネジャー試験でも頻出で、毎年必ず出題されているという重要ポイントです。しっかりと理解しておいてくださいね。