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福祉マイスターへの道 毎日更新

認知症の人の病識

【Q】
 認知症の人自身には病識(自分が病気であるという自覚)があるのでしょうか。

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【A】
 かつて、認知症の人には病識がないと考えられていました。しかし最近では、軽度のアルツハイマー型認知症やレビー小体型認知症では、自分のなかに起こっている異常に気づき、悩み苦しんでいる人が多いことがわかっています。
 アルツハイマー型認知症では多くの場合、最初に異常に気づくのは本人です。自分のなかで異常が起こっていることの不安にさいなまれつつ、一方でそれを否定しようとします。やがて異常が繰り返されると、もはや否定することは困難となりますが、本人は誰にも言えない孤独を感じながら、自分の生活とプライドを守るために、自分なりに最大限努力し、家族にさえ知られまいとするのです。
 一方家族は、異常が起こっていてもすぐには気づきません。日常生活に支障が出るほどに症状が進行するか、より多くの能力が求められる非日常的な場面で、本人の異常に気づくことが多いようです。「今までとは何かが違う」と感じる場面を何度か経験して、次第に異常な事態が起こっていると確信します。そして「どうやって本人を病院に連れて行こうか」と考え、さまざまな方法を検討します。
 このようにして、異常に気づいてから1年ほど経過してからようやく医療機関の門を叩くことが多いのです。

出典:安西順子編『基礎から学ぶ介護シリーズ 気づいていますか 認知症ケアの落とし穴』中央法規出版、2012年


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