処方薬と市販薬
2012年02月06日 09:10
【Q】
向精神薬は市販でも買えるのでしょうか。処方薬と市販薬の違いを教えてください。
【A】
向精神薬は、処方せん医薬品として指定を受けている（平成17年厚生労働省告示第24号）医薬品であるので、医師の処方がなければ受け取ることはできません。
医薬品は、薬事法第２条において次のように定められています。
１ 日本薬局方に収められている物
２ 人または動物の疾病の診断、治療または予防に使用されることが目的とされている物であって、機械器具、歯科材料、医療用品及び衛生用品（以下、機械器具等）でないもの（医薬部外品を除く）
３ 人または動物の身体の構造または機能に影響を及ぼすことが目的とされている物であって、機械器具等でないもの（医薬部外品および化粧品を除く）
医薬品のなかにはいくつかの種別があり、そのなかには「処方せん医薬品」と「一般用医薬品」といった区別があります。「処方せん医薬品」の販売については、医師などからの処方せん交付を受けた者以外に対しては、正当な理由なく販売または授与してはならないと薬事法第49条に定められています。つまり、医師の診察を受けて処方せんを発行してもらい、処方せんと引き換えに病院、または院外の薬局で受け取ることができる医薬品です。「一般医薬品」とは、医薬品のうち、その効能および効果において人体に対する作用が著しくないものであって、薬剤師その他の医薬関係者から提供された情報に基づく需要者の選択により使用されることが目的とされている医薬品です（薬事法第25条）。街中の薬局やドラッグストアなどで、個人が薬剤師などから説明を受け、購入することができます。
出典：辻脇邦彦・南風原泰・吉浜文洋編『看護者のための精神科薬物療法Ｑ＆Ａ』中央法規出版、2011年
