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血管性認知症の人とのコミュニケーション

【Q】
 血管性認知症の人とのコミュニケーションのポイントについて教えてください。

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【A】
 血管性認知症の代表的な症状としては、失語症、失行、無関心や意欲の低下などが挙げられます。
 失語症状に対しては、聴覚的理解、視覚的理解、発話、書字のうち、少しでも保たれている機能を見つけて活用しましょう。
 失行に対しては、言葉で指示するよりも、目の前でやって見せてまねしてもらうほうが上手にできるものです。櫛や歯ブラシなど、これまで習慣として使っていたものがうまく使えなくなるため、日常生活の介護負担が増えますが、手助けをすることによって上手に使うことができる場合があります。すべて介助してしまわずに、最小限の支援にとどめましょう。
 無関心や意欲のなさに対する対応は一筋縄ではいかないものです。忙しい現場では、時々傾眠しながら、おとなしく、じっと座っている血管性認知症の人への対応は後回しになり、働きかけの量が少なくなりがちです。利用者が少しでも興味や関心をもつ事柄を探し、刺激を与えましょう。
 刺激を与えない状態が長く続くと、廃用症候群といって、知的機能や身体機能が加速度的に衰退します。意欲のない人にアプローチし続けるのはたやすいことではなく、目に見える効果が上がるものでもありませんが、廃用症候群の予防の観点からも重要です。
 半側空間無視に対しては、無視する側に危険なものを置かない、自分の部屋やベッドに目立つ印を付けて注意を促すといった環境調整が重要です。

出典:飯干紀代子『認知症の人とのコミュニケーション 感情と行動を理解するためのアプローチ』中央法規出版、2011年


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