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福祉マイスターへの道 毎日更新

介護保険制度の改正と保険料の行方(1)

【Q】
 介護保険の1号保険料はどうなるの?(その1)

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【A】
 介護保険制度の改正に向け、いよいよ国会での審議が始まります。改正時は様々な意見が登場しますので、制度をより深く理解する機会にもなります。福祉専門職サポーターズのコーナーでは厚労省の審議会での検討結果や与党民主党内での議論などを紹介していますが、論点とされる保険料の行方について、基礎的な事柄から再度確認をしてみましょう。


 今回の改正では、財源の問題が大きくクローズアップされました。各保険者の動向等からは保険料の増額をせざるを得ないとの認識が強くなっています。特に1号被保険者については、現状の全国平均は4160円ですが、このままの推移では5千円を突破することは必至とされています。各保険者からは、現状でも限界に近く5千円を超える負担となると、被保険者の同意が得られないとの声が大きくなっています。
 サービスが充実し、その向上の姿が実態として示されれば、国民の理解は得られるとの意見もありますが、各保険者としては容易に引き上げを言えません。その理由としては、2号の保険料は健康保険に上乗せされて料率で示されるだけですので、なかなか意識されにくいのですが、1号の場合には実額が表示され、年金の増額幅と同じであっても常に引き上げと意識されやすいこともあります。また他の保険者の保険料との比較もされやすいため、周辺保険者の動向は保険者としては常に気になるところです。1号の保険料は、多くは老齢基礎年金からの天引き(特別徴収)になっていることもあり、年金額との対比で捉えられやすくなります。老齢基礎年金だけの受給者の場合、月額は6万6千円ほどですので、保険料の引き上げは厳しく捉えられがちです。
そこで政治判断がともなっての改正となり、今回の案のように320万円を超える年収のある1号被保険者の保険料の増額といった案が登場するのでしょう。

(参考文献:堤修三「介護保険の意味論」中央法規出版2010)


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