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福祉マイスターへの道 毎日更新

まったくしゃべらない子

【Q】
 小学校の学校教員です。2年生の女の子ですが、学校でまったくといっていいほど口を開かず、話しかけてもしゃべりません。お母さんに確認をしたところ、家では普通で弟ときょうだいげんかもしているとのこと。対応に困り果てています。

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【A】
 女の子の状態は「場面寡黙症」といわれるものです。原因はよくわかっていませんが、内向的な性格というだけでなく、それ以上に強い対人緊張があるようです。友達からことばのことでちょっとばかにされたといった、単発的な問題ではなく、次々と傷つく経験が積み重なってこうした問題が起こっていると考えられます。知的な遅れがあるというケースはまれなようです。
 実際の対応法としては、とにかく話すことに緊張感を感じさせないように、リラックスした環境をつくったり、外出などを行うとよいでしょう。しゃべることへのプレッシャーをかけることは、ますますことばへのコンプレックスを助長することになり、好ましくありません。国語の授業などで朗読や発表を強制されても、話すことへの傷を広げることにしかならないのです。また、親御さんにお子さんの様子を伝えるなどして、家庭との信頼関係を築くことも必要です。学校でも、一人でも話せる友達がいると、ずいぶんと違ってくることがあるようです。
 場面寡黙症は、ことばという日々の生活で必要なことを苦手とするとてもつらい状態です。ことばと同じように心も閉ざされた状態になると、厄介なことになります。子どもにプレッシャーを与えないよう、ゆっくりと時間をかけて対応してあげてください。


出典:巻野悟郎監修、こどもの城小児保健部編集 『知りたい! 子どものからだと心 身近なQ&A』中央法規出版、2001年

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