ページの先頭です。

ホーム >> 福祉専門職サポーターズ >> プロフェッショナルブログ
どうなる? 介護保険 2012年01月

2012年度予算案と介護保険の関係

 本日25日、社会保障審議会介護給付費分科会(座長:大森彌・東京大学名誉教授 以下、分科会)の第88回に、小宮山洋子厚生労働大臣の名前で、介護サービスの値段である介護報酬の具体的な改定内容について諮問(「これでいいですか?」という質問)が出されました。詳しい内容は夕方、厚生労働省ホームページの第88回資料で公表されましたので、チェックしてください。

dounaru20120125.gif
分科会の様子

 これに先立ち、19日から2日間、全国厚生労働関係部局長会議(参加対象:都道府県、政令指定都市、中核市)が開かれ、介護保険を担当する老健局は「2012(平成24)年度老人保健福祉関係予算(案)の概要」(2012年度予算案2兆4273億円)にもとづく予算の使い方について説明を行いました。


サービスの値段と保険料の関係

 1月25日、介護サービスの値段である介護報酬の見直しを議論してきた社会保障審議会介護給付費分科会(座長:大森彌・東京大学名誉教授 以下、分科会)の第88回が開かれます。
 分科会では昨年12月5日、「平成24年度介護報酬改定に関する審議報告」(以下、審議報告)の概要審議報告をまとめ、22日には厚生労働省が「診療報酬・介護報酬改定等について」で第5期(2012~2014年度)介護報酬は1.2%のプラス改定(在宅1.0%、施設0.2%)と公表しています。
 第5期の介護保険各サービスの具体的な報酬単価について、分科会では厚生労働大臣から諮問(「これでいいですか」という質問)書を受けとり、答申(部分修正などを加えた「いいですよ」という回答)書をまとめることが予定されています。第88回の傍聴申込の締め切りは19日正午です。
 なお、2012年度は3年ごとに見直される介護報酬と2年ごとに見直される診療報酬の同時改定になりますが、1月13日に開かれた中央社会保険医療協議会(中医協)総会の第214回にて、医療サービスの値段である診療報酬は全体改定率がプラス0.004%、約5,500億円の引き上げと報告され(資料1-1「診療報酬・介護報酬改定等について(抄)」、資料1-2「2012(平成24)年度診療報酬改定について」)、資料2「2012(平成24)年度診療報酬改定に係る議論の整理(案)」では、重点課題に「医療と介護の役割分担の明確化と地域における連携体制の強化の推進及び地域生活を支える在宅医療等の充実」が掲げられています。


「社会保障改革」における介護保険

 1月6日、「社会保障・税一体改革素案」(政府・与党社会保障改革本部 以下、「素案」)が閣議決定されました。昨年6月に決定された「社会保障・税一体改革成案」を具体化したのが「素案」だそうですが、消費税を2014(平成26)年4月1日から8%、2015(平成27)年10月7日から10%に段階的に引き上げることを中心に「税制抜本改革」を実施し、「社会保障改革」を実現するとしています。
 「社会保障改革」では、(1)未来への投資の強化、(2)医療・介護サービス保障の強化、社会保険制度のセーフティネット機能の強化、(3)貧困・格差対策の強化、(4)多様な働き方を支える社会保障制度へ、(5)全員参加型社会、ディーセント・ワークの実現、(6)社会保障制度の安定財源確保の6項目を「方向性」に掲げ、与野党協議を経て法案化するとしています。
 介護保険制度では、昨年の通常国会(第177回常会)で「介護サービスの基盤強化のための介護保険法等一部改正する法律案」(以下、改正法)が成立し、今年4月からの第5期介護報酬は1.2%のプラス改定(在宅1.0%、施設0.2%)と公表されています(2011年12月22日、厚生労働省「診療報酬・介護報酬改定等について」)。各サービスの具体的な報酬単価や基準変更については、1~2月に予定される社会保障審議会介護給付費分科会(座長:大森彌・東京大学名誉教授 以下、分科会)の諮問・答申を待つ状態です。
 「素案」では、「高齢化が一段と進む2025年に、どこに住んでいても、その人にとって適切な医療・介護サービスが受けられる社会を実現する」ために、今年の通常国会で関係制度の改正法案を提出することを予定しています。なお、「通常国会23日か24日に召集へ」(1月6日NHKニュース)と報道されているように、まもなく国会が開かれます。


ページトップへ
プロフィール
小竹 雅子(おだけ まさこ)
市民福祉情報オフィス・ハスカップ主宰。「障害児を普通学校へ・全国連絡会」「市 民福祉サポートセンター」などを経て、2003 年から現在の活動に。著書に岩波ブックレット『介護認定介護保険サービス、利用するには』(09 年11月)、『介護保険Q&A 第2版』(09年5月)、『こう変わる!介護保険』(06年2月)などがある。
メニュー
バックナンバー

文字の拡大
災害情報
おすすめコンテンツ
福祉資格受験サポーターズ 3福祉士・ケアマネジャー 受験対策講座・今日の一問一答 実施中
福祉専門職サポーターズ 和田行男の「婆さんとともに」
家庭介護サポーターズ 野田明宏の「俺流オトコの介護」
アクティブシニアサポーターズ 立川談慶の「談論慶発」
アクティブシニアサポーターズ 金哲彦の「50代からのジョギング入門」
誰でもできるらくらく相続シミュレーション
e-books