
絵本 地獄
○死の怖さを知り、生への執着を強める
近年増えつつある、介護施設での看取り。看取りを実践する介護職に話を聞くと、これまでの人生のなかで、人の死の瞬間に立ち会ったことのない人が多いことに気づかされます。看取りの数だけ介護職は成長するという人もいますが、それだけ現代社会において、死というものが隠されてきたことがうかがえます。これは子どもたちでも同様です。死というものに立ち会ったことがなければ、死を恐れることもありません。しかし、死を恐れないということは、自分自身、さらには他人の生への関心も薄れてくることでしょう。本書には「これを見た子供らが、『死ぬことはこわいことだ』ということを強く心に刻む」ことを目的としたと書かれています。
最近ではメディアに取り上げられる機会も多く、目にした人がいるかもしれません。本書は、死をテーマとした話題の絵本です。
○大人も恐怖を抱く地獄絵
本書が話題となる理由の一つに、絵の恐ろしさが挙げられます。千葉県の延命寺に所蔵されている絵巻をもとに構成された地獄絵は、子どものみならず、大人にも恐怖感を植えつけます。なかには死そのものの絵も多数収載されていて、死のはかなさと同時に、生への執着、ひいては子孫繁栄までも意識を向かわせます。介護施設や事業所で、看取りに立ち向かおうとしている介護職の皆さん。本書を見ると、死というものが身近にあり、かつ恐ろしいもの、自然なものであることがよくわかります。珠玉の一作、ご堪能ください。

『家族依存のパラドクス』
平成19年に中央法規から刊行された『シリーズCura 家族パラドクス アディクション・家族問題 症状に隠された真実』を改題、文庫化。
人は、多かれ少なかれ悩みを抱えています。悩みは黙って貯めておくと水を吸ったように重たくなりますが、人に話すことで軽くなります――。舞台は、個人的な悩みを「公開の場」で語り合うオープン・カウンセリング。そこで繰り広げられる質問者とのスリリングな問答を通して、精神科医の著者が導き出す、以外な対処法とは?
本書では、「母親に暴力をふるってしまう」「恋人にしがみついてしまう」 「何もかも捨ててしまいたい私」などオープン・カウンセリングで繰り広げられた、数多あるケースの中から、12のケースを紹介しています。
「思うに家族は、無言のメッセージが飛び交うところ、パラドクスの塊だ。しかしそこにはメッセージに固有の文法あり辞書がある。これらを用いて不可解と思われる謎に挑むことも不可能ではないだろう」という著者の言葉にあるように、独特の世界観を本書から感じとることができると思います。
現代人の悩みと迷いの深層に潜む「家族問題」を解き明かす一冊です。
人は、多かれ少なかれ悩みを抱えています。悩みは黙って貯めておくと水を吸ったように重たくなりますが、人に話すことで軽くなります――。舞台は、個人的な悩みを「公開の場」で語り合うオープン・カウンセリング。そこで繰り広げられる質問者とのスリリングな問答を通して、精神科医の著者が導き出す、以外な対処法とは?
本書では、「母親に暴力をふるってしまう」「恋人にしがみついてしまう」 「何もかも捨ててしまいたい私」などオープン・カウンセリングで繰り広げられた、数多あるケースの中から、12のケースを紹介しています。
「思うに家族は、無言のメッセージが飛び交うところ、パラドクスの塊だ。しかしそこにはメッセージに固有の文法あり辞書がある。これらを用いて不可解と思われる謎に挑むことも不可能ではないだろう」という著者の言葉にあるように、独特の世界観を本書から感じとることができると思います。
現代人の悩みと迷いの深層に潜む「家族問題」を解き明かす一冊です。

聞く力――心をひらく35のヒント(文春新書)
「週刊文春」で800人の本音を引き出した「秘訣」
「週刊文春」の名物連載対談『阿川佐和子のこの人に会いたい』が、900回を超えた阿川佐和子さん。18年もの長きに渡って読者の支持を得てきたのは、堅物の企業経営者、大物女優から、10代のアイドルまで、老若男女問わず、本音を引き出してきたからでしょう。実は、「インタビューが苦手だった」という阿川さん。本書では、1000人近い出会いと、30回以上のお見合いで掴んだ“コミュニケーション術”を、著者が初めて披露するものです。
「おもしろそうに聞く」「安易に『わかります』と言わない」「質問の柱は3本まで」「観察を生かす」「メールと会話は違う」などなど、ケアマネジャーの仕事にも通じる極意を、おもしろおかしく伝授してくれます。
仕事にプライベートに、相づちの打ち方から会話のツボまで、誰もがついつい本音を語ってしまう、アガワ流「聞く心得」が満載の一冊です。









