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和田行男の「婆さんとともに」

わが人生・改スタート

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 日本一高い山「ふじやま」に初めて登ってみた。こんなにコツコツ地道に仕事をしたのはいつ以来だろうか。
 7月30日、31日の2日間にわたって、所属する法人グループ職員・関係者39名のチームで挑んだ。
 僕にとって登山は10数年ぶりになる。
 かつて国鉄時代(20歳代)は山岳部に混ぜてもらっていたのでちょこっと山に登っていたが、30歳代に尾瀬の山を走って登ったときに膝を痛め、スキーで人をよけて転倒し膝を痛めてから膝に自信がなくなり、ぱたっと山登りや走るということをしなくなった。
 今年は僕にとって記念の年である。
 前にもブログで書いたが、JRにならずに国鉄のままで国鉄に勤めていたなら、55歳は定年退職の年。そうだったとしたら、人生の節目になる記念の年でありリセットの年であったはず。だから何か自分にとって自分をリセットする機会を探していたところ、所属する法人の社長たちが富士山に登るというので混ぜてもらうことになった。以下、ふじやま登山記である。

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 まず驚いたのは、山に咲くカラフルな華たちだ。
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 僕が山登りをしていたときとまったく違うのは「ウエア」の質と色。まるでお花畑である。これだけで心が和んだ。

 もうひとつの驚きは山蛍。
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 わかりにくいかもしれないが、これは虫ではなく、街の灯りでもない。夜中1時過ぎに山頂を目指す人々のヘッドライト群。富士山に来て蛍が見られるとは…
 雑誌やテレビで見聞きしてはいたが、実際に見ると感動的である。

 五合目(2300m)を出発した時は曇り、その後はどしゃ降りも含めて雨・雨・雨。
 登山道は人・人・人で大渋滞。山小屋のある本八合目(3400m)には灯りをつけての到着になった。
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 登山途中、天候がくるくる変わる。
 夕刻雲の切れ間から下界を見ることができ、夕景を拝ませてもらった。このとき「ご褒美をいただいた」と思った自分を「ステキな奴だ」と自分でほめた。ハハハ
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 また驚いたのは、山小屋がずいぶん快適だったことだ。
 土日の夏山で宿泊。富士山登山にとっても超ハイシーズンであり、当然のように「頭・足・頭」(わかるかな)というように、ぎゅうぎゅう詰めで寝ると思っていたが、一人当たりの寝床の幅が、身体一つ分+αのスペースがあった。
 隊長が裏金をつかって特別に「ファーストクラス寝床」を用意したのかと錯覚するほどの快適さだった。

 早起きは三文の得とは昔の人の言葉だが、まさにそのとおりだった。
 夜中1時20分に山小屋の外で集合だったが、山小屋の中は酸素が薄いこともあり、随分と早めに外に出て待つことにした。
 そしたら何と、この登山で一番味わいたかった満天の星空、天の川に出会えたのだ(脳に焼き付けたのみ。写真はない)。ほんの短い時間でガスってしまったが、嬉しかった。

 さあ頂上アタック!
 ご来光の時間は4時50分だが、僕らの目的はご来光ではなく「お鉢巡り+山頂3776メートル」である。
 ほとんどの人は富士山頂浅間大社あたり(3700mぐらいかな?)でご来光を拝むようだ。
 また写真のように碑が建っているので、ここが富士山頂だと思っている人もいるかもしれないが、本当の頂上3776mはここからさらに一時間近く歩かないと着けないのだ。
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 この日はここに着いた時の天候が良くなかったせいもあってか、思っている以上にお鉢巡り・山頂アタックをする人が少なかった。
 ここまでの道のりは雨の連続だったが、一番の勝負はここから先てっぺんでの天気だ。
 てっぺんよければ、それまでの・これからの道のりが雨かどうかなんてちっぽけなこと。
 さてさて…

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 じゃーん!
 見事に晴れてきた。
 あいにく東の空の雲が厚くて、いわゆるご来光は見られなかったが、てっぺんの上空は快晴。嬉しくてうれしくて、思わず涙が出てしまった。

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 ちょっと写りが悪くて見にくいが、岩の上に写っている白いものはコイン。その上に見える赤い文字(矢印)のようなものが、日本一高い所にある有名なマーク「赤いバッテン」だ。
 帰りの時間が決まっているため「お鉢」でゆっくりできなかったが、ガイドが驚くほど空いていて、奇跡的に38名(1名は浅間大社から下山)一同に集まっての記念写真が撮れた(これは本当に奇跡のような出来事だそうだ)。

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 西側の空。ちょっぴり朝やけがはじまる。

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 北側の空。遠くに八ヶ岳を望む。

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 東側、太陽が昇る空。
 まさに自然は芸術である。『大逆転の痴呆ケア』に「婆さんは雲みたい」って書いたけど、時間とともに流れ変化していく様は人も同じ。
 すっかり魅せられた「てっぺん滞在時間」だったが、浅間大社辺りまで下りてくると東京原宿状態で、食べ物屋兼お土産屋がずらっと並び、人・ひと・人だらけ。
 それでも嬉しかったのは、ここで売っているものに、ここでしか買えない記念品があること。
 どこに行っても「ご当地物」はあるが、どこのご当地物も売らんがために何処ででも買える物ばかり溢れ過ぎている中で、まさにここまで努力してきた者にしか手に入らない物があるというのは、何となく心意気を感じて嬉しくなった。

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 2304m地点から3776mまでの標高差1476m・15キロもないほどの距離しか歩かない「ふじやま登山」だったが、ここでしか味わえない魔力を感じたし、誰でも「一歩一歩踏み出した者は確実に辿り着ける」ということを改めて教えてくれた。
 しかもチームだったからこそ、すぐに弱音を吐き投げ出す脆い自分が登り切れたことも実感できた。
 雨は雨なり・晴は晴なり、上りは上りなり・下りは下りなりの味わいがあることも「人生そのもの」である。
 二日間無心に歩くことを通して我が55年間を振り返ることができ、足元を見つめながら歩み続けることの大切さを改めて思い、誰と言わず彼と言わず関係してきた人々に感謝できた二日間であった。
 和田行男・本名加藤行男、これから「改スタート」である。

超速報
■11月14日(月)午後 名古屋市
 長谷川和夫さん(医学博士、認知症介護・研究研修東京センター名誉センター長)の、長谷川式認知症スケールを改めて知る内容の講演と「長谷川和夫with和田行男 笑劇トーク パッション&一心」が開催されます。

■来年2月9日(木)午後 名古屋市
 池田学さん(医学博士・熊本大学教授)・町永俊雄さん(NHKエグゼクティブ・アナウンサー)と和田行男の催しが開催されます。内容等詳細は未定。

 まだまだ先のことですが、予定して来てくだされば幸いです。決まりましたらブログで案内させていただきます。


コメント


イヤ~快挙ですね。
その御歳でよく頑張りました。
花丸ですね。


投稿者: 難波眞 | 2011年08月03日 16:39

難波眞さんへ

 なんばさん
 富士山より「御歳子作り」のほうが快挙でしょ。ハハハ
 コメント、ありがとう
 難波さんも目指しては・・・


投稿者: わだゆきお | 2011年08月04日 15:32

55歳でとしはないでしょう、、。と思ったが

わださんコメントたのしい~。

なぜか 次の瞬間 線路は続くよどこまでも、、が浮かび、、(^_^;)

目指すはどちらなんでしょう?


投稿者: むらさき | 2011年08月07日 21:52

むらさきさんへ

 ハイ!
 鉄道マニアから国鉄マンになった和田行男ですからね。ハハハ


投稿者: わだゆきお | 2011年08月09日 11:03

※コメントはブログ管理者の承認制です。他の文献や発言などから引用する場合は、引用元を必ず明記してください。

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プロフィール
和田 行男
(わだ ゆきお)
高知県生まれ。1987年、国鉄の電車修理工から福祉の世界へ大転身。特別養護老人ホームなどを経験したのち99年、東京都で初めてとなる「グループホームこもれび」の施設長に。現在は大起エンゼルヘルプでグループホーム・デイサービス・小規模多機能ホームなどを統括。2003年に書き下ろした『大逆転の痴呆ケア』(中央法規)が大ブレイクした。

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