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和田行男の「婆さんとともに」

2011年

 2011年 今年のスタートです。
 一応主義の最たるもののようでいやなのですが、何はともあれ「明けましておめでとうございます」からはじめることとします。

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 さて皆さんにとって今年はどんな年ですか。
 結婚を控えている人・離婚や退職をもくろんでいる人・旅行を計画している人・これを買うぞ!と決めている人など、すでに決まっていること・決めていることがある人は、決めたとことを憶えていられる「脳にまずは感謝する」ことから2011年をスタートさせましょうね。
 いろんな計画も、憶えていられればこその「先の楽しみ」です。憶えていられるって、ありがたいですよね。感謝あるのみです。脳さん、ありがとう。

 では僕にとって今年はどんな年か。
 いろいろ総合すると「凶」のようです。あまりめぐり合わせの良くない年のようですから「改めて」を大事にして、気を引き締めてかからねばなりません。
 改めてとは辞書によると「1 再び新しく行うさま。もう一度。別の機会に。2 初めて経験するように感じるさま。事新しく。今さらのように。」とあります。
 僕の中では、お正月に今年一年をあれこれ考えて「改めて」を感じたことなど記憶になく、初体験とも言うべき「改めて」ではありますが、これは僕の大きな変化だと思いますし、その変化を大事にしたいと考えられるようになりました(遅まきながら、ちょっとずつ大人になってきたかな)。

 さて僕の1年は、28日名古屋市で行う池田学さん(熊本大学大学院生命科学研究部脳機能病態学分野教授 医学博士)とのトークライブがスタートです。スタートというのは「仕事始め」ということではなく、僕が社会に対して投げかけていることにとっての改めてのスタートという意味です。
 認知症のスーパー・ドクター池田さんと語り合いたいテーマは、認知症でよく語られる周辺症状についてで、「中核的な症状により起こる出来事を症状扱いする」ことと「症状扱いは人権問題につながる」という僕の疑問をぶつけたいと思っています。
 どこまで突っ込んだ話ができるかはわかりませんが、池田さんならどこまででも受け止めてくださいます。28日14時半からスタートする池田さんの講演のあと、付録企画でやらせていただきます。来てくださる方は楽しみにしていてください。
 ただし、2011年は僕にとって「凶」の年なので、自分のパフォーマンスをどこまで上げられるかですね。池田さんに失礼のないよう和田行男を上げて挑みます。
 また「凶」の年ではありますが、5月と10月は悪くないようです。それに合わせたかのように5月と10月に大きなことがあります。
 5月には第三子が産まれ、10月には連れ合いや仲間たちと一緒に立ち上げた会社で名古屋市で事業所(認知症対応型共同生活介護2ユニット+小規模多機能型居宅介護の複合施設)を開設します。
 くしくも2011年の大イベントが、「凶の年」にあって悪くない月に予定されていたなんて、まだまだ護ってもらえているようです。ありがとうございます。たいへん感謝しています。

 これからの時代を読むと、人口減少、超高齢社会、要介護者の増加、借金まみれ、政治家不在、国民エゴなど、婆さん(認知症という状態にある人)への視点だけで考えてモノを申すのはどうにもならない節目のときにさしかかっているように思います。1億人以上の人口、6500万人の労働人口があることを前提とした社会システムのありようを時代に合わせて変革しなければならないときがきているのではないでしょうか。
 婆さんの世界で言えば、尊厳や人権、その人本意(本人の意思や気持ち)なんていう言葉に代表されるような当たり前のことさえ「奇麗事ではすまない」現状厳しい状況下にありますが、ますます厳しくなりそうです。
 人手が足りないからあれもこれもしてやれないのは現実ですが、そうとばかりは言っていられない時代に差し掛かってきたのではないかと感じています。
 もはやこの国で「あれもこれも欲しい」は通用しなくなるでしょう。24時間やっているコンビニは便利ですが、コンビニに人手を使うか介護に使うかの選択が迫られるやもしれません。
 住み慣れた町(自宅)で暮らし続けることは許されたとしても、「医療や介護を届けろ!」というのは通用しなくなり、どっちかはガマンせざるを得なくなるやもしれません。
 認知症や要介護状態になったら国民生活を(益々)あきらめさせるしか手がないようになるやもしれません。
 人口問題とは無関係に保健福祉計画で介護施設が整備され、中でも24時間型の生活支援システム(入居系、小規模多機能など)が国民ニードにはマッチしているため推進されていますが、国全体の計画通りに介護労働者(特に夜間勤務者)の数を確保しきれるのかどうかまで誰も計算していないように思います。
 こうした時代になってきたから思うわけではありませんが、これからの時代にこそより一層輝くのは「同じ人手なのに和田さんのところではなんでこんなにも生きている人の姿が違うのか」という専門職としての専門性を効率的・効果的に発揮できる思考や実践ではないでしょうか。
 端的に例示すれば、従来型の特別養護老人ホームの定員構成や人員基準を大きくは変えないで、グループホームで暮らす人たちと変わらない「生きる姿」があればいいわけです。それが可能ならグループホームそのものが不要となり、従事する労働者は少なくて済みます(ただしそのためには、特別養護老人ホームの施設基準は大幅に見直す覚悟が必要ですがね)。
 僕は現行のグループホーム不要論を唱えているわけではありません。人口が増えるための施策を早急に採らない限り(ときすでに遅しでしょうが)、労働人口は減少するのみで、逆に高齢人口の増加に伴う要介護者人口が増えることは予測され、中でも認知症という状態にある人は350万人にも達しようとする現実に対処する方策を思考し実践していかなければもたないと思っているからこその「知恵の探り」で、そのときに特養だとかグループホームだなどと騒いでいる場合じゃなく、“がらがらポン”をして「一からの構築」思考が必要なのです。
 僕ら専門職は、この国における生活支援のプロとして、限られた時間の中でいかに効率的にその専門性を発揮し、その効果としての「生きる姿」を得るかを考えねばなりません(不得手ですが)。いつまでも人手が足りないからなんて言っている場合じゃないのです。
 役人は、いかに専門職集団が国民に対して効率的・効果的に機能するかを考えねばなりません(苦手でしょうが)。いつまでも杓子定規な基準をつくったり、指導をしている場合じゃないのです。
 今こそ国民を路頭に迷わさないために、お互いに専門職の誇りにかけて知恵と力を出し合い、覚悟を決めて、これから10年20年先を見据えた効率的で効果的な生活支援策を模索していくべきときなのです(子どもを産める環境を整えるのも急務ですが、子供手当で子供は増えないでしょうね。僕も手当を狙って三人目ができたわけじゃありませんからね。ハハハ)。
 今年もよろしくお願いします。

追伸
 1月28日に開催される(株)波女主催の認知症セミナーは、参加者多数でお断りが発生しないように、会場を小ホールから大ホールに変更。
 まだまだ参加を受け付けます。どんどん名古屋に来てください。


コメント


(一応、私も)あけましておめでとうございます。今年も無事に、家族およびペットさん達と健康に過ごせればまず合格!と考えております。

昨年までの数年は、我慢と地道な作業をあきらめず行なう訓練をしてきたように思います。
今年は少し跳んでみます。

今回の名古屋のセミナー、残念ながら伺えません。むちゃ、悔しい。またの機会にぜひ!


投稿者: まんまる | 2011年01月07日 21:20

「なんとかまだ方法があると思うんだよね」さっき職場の仲間が言った。なんの話だか肝心要を忘れちゃった私はぶっとばされそうだけど、とかく…辛い・きつい・厳しい・無理ダメが連発されがちな職種にあって、元気のでる言葉ほっとする。

今年は同じ言葉でも前向きな明るい言葉を吐きたい。それから人に対する言葉には視点目線が出やすいと思うから、自分の言葉の変化に注意したいです。今年のあいまいな目標です!


投稿者: ばーばら | 2011年01月08日 01:26

5ヶ月経ちました。今年のあいまいな目標に、あま~い点数をつけるとまずまず合格?!かな。
それもこれも、いつもたくさんの刺激を与えてくださる周りの人たちのおかげです。ほんとうに感謝です。

「最小不幸の社会」・・・だれかさんが立てた目標?を自分の仕事にあてはめて時々想い巡らしています。まだ意味すらわかんないですけど。

歴史に刻まれることになる、大きな出来事の後なんとなく体調があいまいです。

昨日人に、「この仕事に一番必要なのは体力か、精神力か?」と尋ねられ「能力」(専門家としての)と言いたかったが躊躇してしまいました。ごめんなさい。「人間力」という言葉も浮かびました。自分にあるとは思えないけど、こういうものを育ててくれる在り難くうれしい職でもあるなあと思えました。

ぶつぶつぶつ・・・・・。ではまた。


投稿者: ばーばら | 2011年06月08日 00:47

※コメントはブログ管理者の承認制です。他の文献や発言などから引用する場合は、引用元を必ず明記してください。

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プロフィール
和田 行男
(わだ ゆきお)
高知県生まれ。1987年、国鉄の電車修理工から福祉の世界へ大転身。特別養護老人ホームなどを経験したのち99年、東京都で初めてとなる「グループホームこもれび」の施設長に。現在は大起エンゼルヘルプでグループホーム・デイサービス・小規模多機能ホームなどを統括。2003年に書き下ろした『大逆転の痴呆ケア』(中央法規)が大ブレイクした。

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