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高室成幸の「ケアマネさん、あっちこっちどっち?」

研修会の現場から(前編)~パワポで資料づくり~

今回の「研修会の現場から」は、資料作りについて書きます。

私の研修資料は、最初の3年ほどはワードの資料でした。とても簡素なものでしたね。
やがて、パワーポイントを使うようになり、ワードにパワーポイントの図解を貼り付ける(すべてではないですが…)スタイルに変えました。これでも当時は、ずいぶんとハイカラ(?)な見た目になり、ちょっと先をいっているような資料でした。

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さて、今はというと、私の研修会を一度でも受講された方はおわかりだと思いますが、すべてパワーポイントです。
A4タテに2枚のシートを上下に入れています。そして外側に、書き込み用として十分なスペースを取っています。
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もちろん、今では研修レジュメといえば「パワポ!」ですから、それほど珍しいものではありません。

では、私の場合は何が違うのか……

ご覧のように、資料が「埋め込み式」になっている点です(正確には「書き込み式」)。

これを考案したきっかけは、研修会に参加せずに、「資料だけをもらって帰る人」の姿を目にしたからです。
私が他の研修会に受講者として参加した時にも、似たような光景を見かけました。


「資料を見ただけで、わかったつもりになってほしくないなぁ」

これは講師をしている人なら、どなたもが実感していることではないでしょうか。
ただ、実際の研修の中には、講義が資料を読み進めるだけ・説明するだけだったりする場合も見受けられます。「これだったら資料を読めばわかるなぁ」と思わされる講義もあるため、ある意味で仕方がないのかもしれません。

しかし、私の講義の場合は、資料以外の話題やノウハウについて話すことも多く、まさに「ライブが命」(笑)と思っています。
つまり、資料だけを読んでも、私の伝えたいことは5割程度しか伝わらないのです。

そこでひらめいたのが、「不十分な資料(レジュメ)」を作ることです。つまりは、「文字を抜く」ことで、あえて不十分にしておきます。
あとは、自らが書き込まないと「完成しない」ことになるわけです。

これは、まさに、数時間で自分の研修ノートを完成させるプロセスが「学び」となる仕掛けになっています。
(だから持ち帰っても意味がない。その人は参加した人から教えてもらうしかない。ならば相応の時間が必要だし、教える人もさらなる学びになる。それはとても意味深い、いいことですね)
13.1.21-2.gif

このスタイルを始めてから、周りの人たちから、「これはいいですねぇ~」と感心されることが多く驚きでした。

ただし、このスタイルでやるには、あらかじめ、パワーポイントのアニメーション機能を使って、マウスでクリックすると文字が順番に出てくる操作をやっておく必要があります。
なぜなら、そうしておかないと、皆さん書くことに夢中になってしまうからです。
13.1.21-3.gif

話の流れで順番に文字が浮き上がってくる……そのタイミングもよく考える必要があります。文字の登場のさせ方も、右→左、上→下、下→上など様々です。
13.1.21-4.gif

文字を“バウンド”させて登場させる指定もできますが、慣れない人ほど、このような技を使いたがるんですね(笑)。
研修受講生の中には、このような機能を使うと、「講師が遊んでいる?」ような印象を持つ人もいるので、私はオーソドックスな“ブラインド”という文字が浮き出るスタイルを基本としています。


次回は、パワーポイントの資料づくりについて、苦心する点を書きますね。!(^^)! どうぞお楽しみに。


【ムロさんの写メ日記】


宮城県岩沼市「利用者のニーズの引き出し方・書き方」の研修会
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研修会場のペンケース。素敵な彩りに目が惹きつけられました。
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プロフィール
高室成幸
(たかむろ しげゆき)
ケアタウン総合研究所所長。日本の地域福祉を支える「地域ケアシステム」づくりと新しい介護・福祉の人材の育成を掲げて活躍をしている。「わかりやすく、元気がわいてくる講師」として全国のケアマネジャー、社協・行政関係、地域包括支援センター、施設職員等の研修会などで注目されている。主な著書に『ケアマネジメントの仕事術』『介護予防ケアマネジメント』『ケア会議の技術』『ケアマネジャーの質問力』(以上、中央法規)、『地域包括支援センター必携ハンドブック』(法研)など著書・監修書多数。

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