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高室成幸の「ケアマネさん、あっちこっちどっち?」

元気が湧いてくる講師

 全国で研修会の講師を始めて、丸々10年が過ぎました。始めた頃は、私のことを知る人はほとんどいないわけで、「40代の元気な講師」という印象が強かったようです。数年後、「元気がわいてくる講師」というネーミングも、人知れず言われるようになっていました。

 とりわけ、「皆さん、元気出しましょう!」と言うわけではないので、どうしてそうなるのかなと思っていました。やがて気がついたのは、「元気そうに話す講師」ということ。話していると、自分なりに思いがこもり、熱く話しだすんですね。汗だくだくの時も。
 ですから、当初の3年間は、よく声が涸れたり(>_<)、喉が痛くなったり、グッタリしたり。でも……

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「よっしゃ!今日は、目一杯、話したぞ」

とがんばれたこと?を確認して納得する自分がいる一方で、「明日、喉がもつかなぁ」と心配する自分がいたりしました。

 やがて、これって自分の不安さを表しているんではないかと振り返るようになりました。とにかく話すだけで一所懸命というのは、話し手中心の考え方。聞き手の皆さんは、元気な私?、ただの元気な講師?ではなく、「明日からの相談援助に役に立つ知識や技術を学びたい」というシンプルな当たり前のことに気がつくことになります。

 もしかして「元気の押し売り」をしているのではないか?
 そうならば、かなりの思い違いをしているぞ、これは……。

 元気がわいてくるのは、あくまで「持ち味」として、しっかりと技術や知識、考え方を伝えられるような「話し方」と「話の組み立て方」を身につけようと、コミュニケーションや話し方、そして学び方・教え方の本を広く読むようになりました。

 私は、研修会では「チャレンジシート」なる感想文を書いてもらっています。アンケートでもいいのですが、あくまで聞いた皆さんに「明日からチャレンジしてみること」が明確になる研修にしたい思いから、このネーミングを続けています。ちょっと自己啓発っぽいので照れくさいのですが、みなさん、主旨を理解して書いてくれています。

「先生の話を聞くと元気がわいてきました」
「自分がやってきたことが間違いでなかったことが確認できました」
「また明日から、ちょっとがんばれそうな気持ちになれました」

 やがて、研修を受ける皆さんが研修に求めているのは、知識や技術の向上だけでなく、「気持ちの支え、自己肯定感、励まし」も大切な要素なんだとわかるようになってきました。

 サインをするのも、その際に握手会(^_^;)をするのも、ひと肌のつながりが、みなさんのがんばりや支えの「ひと粒」になればという思いで、今では照れずにやれるようになりました。

 今週は沖縄県宮古島を訪れます。

 新たな出会い、なつかしい出会いが楽しみです。


ムロさんの写メ日記


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愛媛県松山市の地域福祉コーディネーター研修でのグループ発表


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80歳になる大須賀嘉夫さん。高齢クラブ地区連合会長さんとのツーショット

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陸前高田市の「奇跡の一本松」の前で。午後からの研修会の前に、陸前高田市を案内してもらいました


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震災で壊れた市役所です。平成22年11月に研修会で訪れました


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3月11日の津波の時刻で止まったままの時計


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仮設住宅を訪問しました。申請をすればスロープに改修してもらえるそうです


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陸前高田市のケアマネジャーのみなさんの前で「心に輝きを取り戻す「その人らしさ」に着目したケアプラン」をテーマに、半日研修を行いました


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昨年に引き続く仙台市の研修会。テーマは「ケアマネジメントに活かす文章上達の技術」です


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コメント


先週、仙台市の研修会に参加しました。
私は先月からケアマネジャーとして働き始めたばかりです。
高室先生のお話を聞き、自分の歩む道が見えた気がします。とても勇気づけられる研修会でした。高室先生に出会えてよかったです!!


投稿者: りり | 2012年01月26日 23:04

仙台のりりさんへ

初めての投稿、ありがとうございます。返事が遅れてすみませんでした。

先週は、沖縄・宮古島に行って、その次に石川県金沢市へ。気温17℃からマイナス3℃。その差20℃でした(^_^;)

仙台の研修では、主語・述語の構成をしっかりと押さえる講義と演習をしました。参考になってなによりです。小学生のドリルのレベルですが、実はけっこうあなどれないレベルで、これがわかれば、たいていの基本的な文章は書けるようになります。

でも文章がいくらうまくなっても、その材料となる内容を引き出せていないと書けないので、アセスメントの学びも行いました。

先月からスタートしたばかりのりりさん、今回の学びを、まずはできるところから始めて下さい。

やがて3か月もすれば無理なく書けている自分を発見するでしょう!(^^)!

また気軽にメールを!
待っていますよ!(^^)!


投稿者: たかむろ | 2012年02月02日 19:24

高室先生、お忙しい中ご返事いただきありがとうございます。
私は、あれもこれもしなくてはと、気ばかりあせらせていました。でも、できるところから始めてみます。
ちなみに、先日ストップウォッチと詩集を購入しました。   
まずは基礎体力をつけます!p(^_^)q

高室先生は、先週気温差20℃を過ごされたとのこと。
体調はいかがでしょうか・・・
どうぞくれぐれもお体ご自愛くださいませ☆


投稿者: りり | 2012年02月03日 23:50

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プロフィール
高室成幸
(たかむろ しげゆき)
ケアタウン総合研究所所長。日本の地域福祉を支える「地域ケアシステム」づくりと新しい介護・福祉の人材の育成を掲げて活躍をしている。「わかりやすく、元気がわいてくる講師」として全国のケアマネジャー、社協・行政関係、地域包括支援センター、施設職員等の研修会などで注目されている。主な著書に『ケアマネジメントの仕事術』『介護予防ケアマネジメント』『ケア会議の技術』『ケアマネジャーの質問力』(以上、中央法規)、『地域包括支援センター必携ハンドブック』(法研)など著書・監修書多数。

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