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高室成幸の「ケアマネさん、あっちこっちどっち?」

伝える力~iPad2活用術~

 1年前に『伝える力』(筒井書房)を出版しました。池上彰さんの同名の新書は100万部? というベストセラー。こちらは足元にも及びませんが、私の研修会ではかならず手に取っていただける一品です。全国のさまざまな研修会で移動販売もする筒井書房さんからも「結構がんばっています」と言われます。


 私が『ケアマネジメントの仕事術』(中央法規出版)を著した2005年の頃にプレゼンテーションなる用語を使うと、ケアマネジャーのみなさんが「ビジネス用語をなぜ?」と独特の違和感を抱かれているのを肌で感じたものです。
 ですが、いまでは「プレゼン」という短縮用語も当たり前に使われるようになりました。

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『伝える力』を著したのも、「伝えたくてもうまく伝わらない」と悩みを抱える現場の相談援助職や住民の前で話すことが多い地域包括支援センターの職員さんの悩みを聞いたことがきっかけでした。
 すでに11期にわたり講師養成講座を開き、約130名の方々が受講されています。毎回、みなさんの感想にふれても、本当に「伝えること」に困ってらっしゃるのだとわかりました。

 さて、そんな私でも「伝え方」には悩むことがあります。悩むというより、どうしたらもっと伝わるのか、これに苦心しています。
 私が頼りにするのがパワーポイント。私の研修会では、かならず使用します。板書をせずに、スクリーンに文字情報を映し出すという、とても便利な機能です。書く手間がはぶけて、文字をデカく映し出せる。20人以上の研修会では板書は見えませんからね。

 いまでは多くの人も普通に使いこなすパワーポイントですが、文字情報のみのスライドが多いですね。これはもったいない。私の場合は、「図解」を多用しています。文章は読まなくてはいけませんが、図解は見ることでおおよそが把握できます。また印象度は抜群です。

 さらに私のレジュメの文字部分は「虫食い」となっていますから、書き込んで埋めなくてはいけない。おかげで受講される方々は集中力を最後までもたせなくてはいけないわけです。

 そんな細かい工夫をしてきた私ですが、今回、アップル社のiPad2を使い始めることになりました。私の背中を押してくれたのが中央法規出版の編集者M氏です。彼が使っているのを見て、その使いぶりが見事なので触らせてもらいました。半年前からやらなくてはと思っていた小生。思い切って「試しにやってみたいので、いろいろ教えてくださいな」とお願いしてのスタートでした。

 ところがところが……手にして数日後、「これは研修会で使える!」と発想が広がり始めました。本音を言えば、雑誌や本を電子書籍で読めればいいなレベルの軽い気持ちでした。たしかに便利なんです、これが。なにしろ、いつでも、どこでも、数十冊の雑誌や本を持ち運べるのです。本の持ち運びが多い私の悩みはこれで解消するのでは! とモチベーションが上がりました。

 そして取扱い説明書を読みこむと、プロジェクターにつなぐことができる、YouTubeを見ることができる、クラウド型コンピューターとして活用ができる、音声を流すことができる、スカイプができるなどなど、その汎用性がじかにわかり、「これは、やってみよう!」と周辺機器類をヨドバシカメラでひと揃い買い込みました。

 そして先々週の神奈川県地域福祉コーディネーター研修会でチャレンジしました。この日は「神奈川県○○市の地震・津波防災マニュアルづくり」がテーマでした。演習に入る前に、YouTubeから津波災害のニュース番組の動画を音声付きで流し、ボランティアの活躍を紹介した週刊東洋経済の雑誌をスクリーンに映し出しました。
 この臨場感は予想以上でした。

 iPad2のおかげで、私の研修会は、かなり「進化」しそうです。
 これをお読みの皆さん、今後の研修会を期待ください。戦後の歌や暮らしの様子をYouTubeを活用してみなさんにご紹介しようと思います!(^^)!

 進化は変化、変化は進化……なんですよね。


ムロさんの写メ日記

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私の「虫食い式スライド」の前でロールプレイ中です

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私の愛機「iPad2」くんです。
このように初期画面があり、指先で自由自在に動いてくれます。この容易さが、ノートパソコンにはない魅力です


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雑誌のアプリ「メガストア」です


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週刊ダイヤモンドの特集「今、親のためにしたいこと」。バックナンバーもすぐに入手できます。これがありがたい!

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誌面も予想以上に読みやすいですね


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青空文庫は著作権切れの名著がずらり! これは福沢諭吉『学問のすゝめ』です


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タテ型も自由自在。文字も大きくできるので、高齢者や障がい者の方にもすごく使い勝手がいいですね


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前回ご紹介した「神奈川県H市の防災マニュアル」作成のワークショップです。この前にYouTubeで見てもらいました


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コメント


高室先生、こんにちは!

伝える力・・・大切ですよね。

また、たくさんたくさん学ばせてください☆

お会いできる日を楽しみにしています。


投稿者: 桃太郎 | 2011年07月27日 21:53

高室先生こんばんわ。ipad2の図解はかなり把握が早そうですね。今後の伝える力に期待をしております。使いこなす事でいろいろできるので便利ですよね。私も実はケアマネ業務に役立つのではないかと購入を検討中。
先生のご指導を楽しみにしてます。


投稿者: スズ | 2011年07月28日 23:40

桃太郎さんへ

伝える力は、相談援助職だけでなく、マネジメント業務にもとても大切なノウハウです。
実践的に研修会を通じてみなさんと学びましょう。
M市研修会、いまからとても楽しみです!(^^)!


スズさんへ

おっしゃるようにiPad2はケアマネ業務に使えると思います。まずは、書類を拡大して読んでもらえること。ものすごくデカくできますからね。高齢者に受けている点の一つです。
いろいろ現場感覚で使い勝手を発案して、私に教えてください。楽しみにしていますね!(^^)!


投稿者: たかむろ | 2011年08月01日 21:52

※コメントはブログ管理者の承認制です。他の文献や発言などから引用する場合は、引用元を必ず明記してください。

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プロフィール
高室成幸
(たかむろ しげゆき)
ケアタウン総合研究所所長。日本の地域福祉を支える「地域ケアシステム」づくりと新しい介護・福祉の人材の育成を掲げて活躍をしている。「わかりやすく、元気がわいてくる講師」として全国のケアマネジャー、社協・行政関係、地域包括支援センター、施設職員等の研修会などで注目されている。主な著書に『ケアマネジメントの仕事術』『介護予防ケアマネジメント』『ケア会議の技術』『ケアマネジャーの質問力』(以上、中央法規)、『地域包括支援センター必携ハンドブック』(法研)など著書・監修書多数。

【高室成幸さんの最新刊】
『ケアマネジャーの質問力』
著者:高室成幸
定価:¥2,100(税込)
発行:中央法規出版
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