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高室成幸の「ケアマネさん、あっちこっちどっち?」

意欲を引き出す質問力

 先週の土日はケアタウン総合研究所主催のセミナーでした。今回のテーマは「人の意欲を10倍引き出す」ための質問力。
 参加した受講者は「利用者の方の意欲をどうやれば引き出せるか学びに来ました」「職員でやる気のない人がいます。その人にあと一歩意欲をもってもらうために来ました」と、対象は利用者(家族)だったり、職員だったり。
 いずれも「意欲」を引き出すためにどうしたらよいか、を一生懸命に考えている皆さんです。
 さて、どうして意欲と質問力とが、うまくコラボできるのか。

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 それは質問、つまり「問いかけ」そのものが、相手の返事(返答)という「行為」を促すからです。「聞いて下さい!実は……」と相手が話をはじめるきっかけになる場合もあれば、無口・無反応・無視の場合だって、これも立派な対応なわけですからね。どれこれも、ある意味で「行為の動機づけ」になるのが、質問が持つ「偉大な」力です。

「詳しく話して! 早く喋って!」は命令です。
「○○をしたいと思った理由を詳しく聞かせてくれますか?」「仮に〇○さんが◎◎という状況になれば、どのように感じるでしょうか?」と、命令でなく促しができるのが質問なのです。

 それに、人は尋ねられてから「実はそれは……」と話すものです。なごやかな対談では、インタビュアーは、相手が話したいだろうな、と思う切り口を常に探して対話を進めます。一方、真実を追求する取材では、相手が言いたくないことも質問で相手の反応を探りながらさらに突っ込んだ質問で口を割らせようとします。
 それほどに質問って力があるんですよねェ。

 今回は、全体を3つに分けました。初日午後は「アセスメントで使う質問力」を行い、2日目の午前は「コーチングで使う質問力」、午後は「スーパービジョンで使う質問力」の3部構成です。
 この3つのジャンルで行う質問力で、いかに相手に「意欲」(やる気)を持ってもらうか。どの手法も質問力を多様多彩に使いこなす必要があります。

 しかし目的は異なります。アセスメントでは利用者のできること・できないことを本人自身から情報収集するためです。
 コーチングは動機づけですから、質問によって曖昧な相手のイメージを具体化させ、計画化するために質問を使います。
 スーパービジョンは、気づき(自己覚知)が基本です。質問によって、本人がどうしてそう感じたのか、どうして今も心にひっかかっているのかを丁寧にひも解きます。支持・教育・管理・評価の4つのプロセスで質問力を活用して、対人援助職を支えます。

 いずれもポイントとなるのが、「肯定的にとらえること」です。

 本音を聞いてもらえない、言いたい事がわかってもらえない、いつもどこか中途半端だ、何に困っているかわからない、どうやっていいか戸惑っている、今のままでいいのかさえわからない……
 そんな時、だれでも「意欲」が下がります。

 ならば質問という手法で相手の心に寄り添い、じっくり・じんわり・やさしい「聞き役」になることも立派な支援ではないでしょうか?

 きっかけが……「質問」なのですね!(^^)!


ムロさんの写メ日記 

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先週の土曜日は静岡県福祉3団体合同研修会(静岡市)でした。富士宮市の土屋克己さんとご苦労さん会でツーショット

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向かって左がシンポのコーディネーター役の立川市社協の地域包括支援センター長山本繁樹さんです

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中級講師養成講座での1シーンです。話すのは京都・舞鶴市から参加の松味喜久代さんです。ビデオ収録はバッチリでした

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「人の意欲を10倍引き出す質問の技術」セミナーの全員ショットです

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80歳の老人に扮した金井さんにワークショップで質問します

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グループスーパービジョンで「質問の技術」に着目した演習の様子です

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22日の本日は、ケアコム22号の対談はデーブ・スペクター氏の奥さんであり、スペクターコミュニケーションズ社長の京子スペクターさんとの対談の日でした。とてもパワフルで気持ちのいい方でした

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デーブさんの胸像? の前で記念ショットです

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プロフィール
高室成幸
(たかむろ しげゆき)
ケアタウン総合研究所所長。日本の地域福祉を支える「地域ケアシステム」づくりと新しい介護・福祉の人材の育成を掲げて活躍をしている。「わかりやすく、元気がわいてくる講師」として全国のケアマネジャー、社協・行政関係、地域包括支援センター、施設職員等の研修会などで注目されている。主な著書に『ケアマネジメントの仕事術』『介護予防ケアマネジメント』『ケア会議の技術』『ケアマネジャーの質問力』(以上、中央法規)、『地域包括支援センター必携ハンドブック』(法研)など著書・監修書多数。

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『ケアマネジャーの質問力』
著者:高室成幸
定価:¥2,100(税込)
発行:中央法規出版
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