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高室成幸の「ケアマネさん、あっちこっちどっち?」

会議の作法

 みなさんは、「会議」と聞いてどのような印象をもたれていますか?
「会議ですかぁ。面倒くさい、時間のムダ、義務感ですかねぇ」
「会議って、何を話しているかわからないときがあるじゃないですか」
「話すほうは一所懸命なんですが、聞いているほうは時間が経過することばかり気にしていますね」
「会議は、いいですよね。一度に話が聞けるから。すごく効率的です」
 いかがですか?
 たいてい否定的? で後ろ向きな反応が多いでしょうが、実は、主催する側は「やっぱり会議をやらなくちゃいけない」と必要に迫られてやっているのです。参加する側だとついつい文句が多くなり、主催側だと積極的になる。かように会議とは不思議なものです。

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 要するに、意義は120%わかっていても、文句や不平を言いたくなる会議が多すぎるわけですよね。その気持ち、わかります。
 では、どうして、そうなっちゃうのか! ということですね。
 私的・私流にいうと、会議の作法を知らないからだと思っています。つまりルールを知らないために、ゲームとならないわけです。野球もサッカーもルール無視で始めたら、ゲームは混乱するばかり。ルール無用でおもしろいのはプロレスくらいですね(^_^;)。

 だから私は、事例検討会の演習やサービス担当者会議の演習でも、ルール、つまりお作法をかなり徹底して学んでもらいます。進行役、参加者役、そして事例提供役それぞれに、話し方、聞き方から始まり、質問の方法まで、そりゃあ細かいです(前回のブログに感想を寄せてくれた丹羽さんも書いていますが)。

 まずは進行のコツを言いますね。ファシリテーション技術の本にも書いてあるのですが、「グランドルール」を最初に伝えること。これは実は、かなり後々効き目が現われてきます。
 「本日の進行にあたり、冒頭、お願いがあります。第1に時間にも制約があり、全員の方からなるべく多くのご発言を頂戴したいので、だいたい1~2分程度(この数字を言う点と、程度といってちょっと幅をもたせるのがコツです)でお願いします。第2は今申し上げましたように全員の方の発言をお願いします。第3は質問される際にはその理由を最初に言っていただくようお願いします」
 ちょっとバカ丁寧(^_^;)に書きましたが、このような内容をサラッと最初に述べておくと、まずは「長話」を避けることができます。何より長話・だらだら話が始まって3分以上経過した時も、「冒頭にお願いしましたように、だいたい1~2分程度で…」なんて、遠慮気味に話に割って入っても失礼にあたりません。これをことわっておかないと、話の内容がつまらないから進行役が話の腰を折ったと逆恨みされちゃうこともあるので。

 質問の仕方を知らない人も多くいます。事例検討会でも、質問なのか尋問(笑)なのか、質問の形をとった意見! を言ってしまうなど、さまざまな人がいます。
 それにたいていの人は「自分が聞きたいこと」を質問します。すると周囲の参加者は、なぜそれを質問したかがわからないために、からみようがないのです。ですから、理由を述べることで全員の質問とすることができるというわけです。
 できれば「みんなが聞きたいこと」を念頭に置きながら質問するのがよいでしょう。「みなさんもちょっとわかりづらかったと思うのですが…」「みなさんもぜひ聞きたい点だと思いますが…」と、質問の冒頭に「枕詞」(まくらことば)を付け加えるのもいいですね。

 参加の仕方のポイントは「積極性」をいかに示すかです。2時間の会議でも、発言する回数はせいぜい10数回~20数回程度でしょうか? 事例検討会なら5~10数回でしょう。
 それ以外は聴く側です。事例提供者や他の参加者の発言を聞いているときは、やはり「聞く姿勢」を積極的に示すことで、話し手はとても話しやすくなります。
 いろんな手法があるのですが、まず基本は「うなずき」です。うなずきは誰でも、顎を上下(ちょっと簡単すぎますが(^_^;))することで、話し手は「聞いてもらっている」「共感してくれている」という非言語的な思いを受けとめます。

 このように、会議の「お作法」をみなさんが身につけて、実り多き、参加してムダでなかった会議を創り出してもらいたいと思います。
 ちなみに私は、会議がとても好きです。何しろ、ふだんなかなか一度に聞けない考え方や意見を聴くことができるのですから。それに、頓挫する会議もです。どうして行き詰まっているのだろう、と考えながら参加していると、それもまた興味深いものです(^_^;)

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ムロさんの写メ日記

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長崎県メディカルネットワークのみなさんと「サービス担当者会議」の演習風景です

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700人から50人の枠という難関のお笑い吉本のNSC専門学院(第20期)にも在籍していた石原一平さん。いまはデイサービスの責任者です

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格闘技が趣味のスネーク山田さん。寝技(笑)が得意とのことです

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地域包括・在宅介護支援センター協議会中国ブロック研修会の事務局の皆さんです。向かって左から、三浦美紀さん(県社協)、私、新名雅樹さん(社会福祉士)、南木哉恵さん(県社協)、小山峰志さん(広島県社会福祉士会・会長)です

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「超できる!文章・記録の上達術」東京教室の3日目です。最後の1時間は、当方で用意したケアプランをさまざまな角度から「書き直し」。いろんなパターンを見ていただくことで、文章表現の可能性とおもしろさを体験していただきます

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歳末の風物詩の「カレンダー配り」の光景。浜松町駅のエスカレーターの後ろから撮影しました。これにまつわるエピソードを知りたい方は下記のメルマガをお読みください!(^^)!

今週のメールマガジン「元気いっぱい」第206号は「未来の目盛り」です。ケアタウンの公式HPではバックナンバーまで見ることができます。


コメント


 はじめまして
 高室先生の講義を先日拝聴させていただきました。
 自分の考えていることがなんとなく漠然としていまして、「間違っていなかったんだ」と確かめられることができました。
ありがとうございました。
http://blog.livedoor.jp/kmatasa/


投稿者: 又佐 | 2009年12月19日 08:57

※コメントはブログ管理者の承認制です。他の文献や発言などから引用する場合は、引用元を必ず明記してください。

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プロフィール
高室成幸
(たかむろ しげゆき)
ケアタウン総合研究所所長。日本の地域福祉を支える「地域ケアシステム」づくりと新しい介護・福祉の人材の育成を掲げて活躍をしている。「わかりやすく、元気がわいてくる講師」として全国のケアマネジャー、社協・行政関係、地域包括支援センター、施設職員等の研修会などで注目されている。主な著書に『ケアマネジメントの仕事術』『介護予防ケアマネジメント』『ケア会議の技術』『ケアマネジャーの質問力』(以上、中央法規)、『地域包括支援センター必携ハンドブック』(法研)など著書・監修書多数。

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