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高室成幸の「ケアマネさん、あっちこっちどっち?」

80歳が主役のサロン活動

 今週の水曜日は栃木県宇都宮市にいました。とちぎケアマネジャー連絡会の主催による「主任介護支援専門員フォローアップ研修会」の講師です。
 主任介護支援専門員が誕生して早や3年。本年は「大量生産時代」に突入です。

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 この5年間、介護支援専門員の研修会は、更新研修をはじめ花盛りです。ところが、主任介護支援専門員にはそれ以降の研修会は用意されていません。それというのも、主任ケアマネは「スゴロク」でいうなら「上がり」なわけですから、仕方がないのかも。
 さらに国の予算がつかないものに、都道府県として積極的になることもむずかしいのかもしれません。それでも、社会福祉協議会や受託団体に理解と余力がある県では、フォローアップ研修会も始まっているようです。私が知る限りでは、今回の栃木県にはじまり、鳥取・島根・佐賀・長崎・青森・岐阜・愛媛などは積極的に取り組んでいる印象です。今後はさらに広がっていくでしょう。
 栃木県といえば、5年前の『ケアマネジメントの仕事術』発刊を機に、県内3か所を連続研修会でまわった日が懐かしいです。

 さて、前回の76歳のケアマネジャーに続き、「80歳でも元気」を地で行く活動をしている山形県寒河江市のお話です。
 寒河江市では「ふれあいサロン活動」について講演をしてきました。同市が10年前から市の独自予算で始めている活動で、これまで24か所が立ち上がり、1か所約40名程度が集まっているというから驚きです。
 今年度は、昨年誕生した新市長のマニュフェストに「サロン活動の推進」があったこともあり、なんと25か所が新たに立ち上がりました。つまり、新旧のサロン活動の交流と勉強のために、今回は小生が呼ばれたわけです。

 私が90分間程度講演をした後に、実践報告です。「船橋1・1会」の発表は、76歳の金井克也さんです。
 「私たちの地区は新興住宅地です。12年前に産声を上げ、私は4年目に加入しました。つねに1年間の計画を立て、旅行・芋煮会・花見など楽しいことをやっています」
 と、控えめながらも元気な活動を発表されました。
 次の方は「はつらつ本盾サロン」の高田榮一さん。80歳の男性です。
 「私たちの活動はとくにみなさんに自慢することもなく…」
 というちょっと暗い調子で始まりました。山形の人は結構洒落っ気ある方が多いので、心配していなかったのですが…。
 本盾のサロン事業は厚労省のモデル事業として始まり、当時の活動はとても豊かに展開したようです。が、モデル事業終了後に自主的に進めることになったとき時に内部分裂(ちょっと大げさですが)が起こり、会員は減り、それでも地道にお寺詣りなども盛り込みながら頑張っている様子を話されました。

 その後、会場から各サロンの様子を発表してもらいました。
 そうするとビックリです。「私たち女性だけのサロン活動ですが、とても盛り上がっています!」と、80歳の女性の方が迫力いっぱい元気いっぱいで話されたかと思うと、もう時間がないので私がまとめの話を始め出しているのに、いきなりマイクを握って「え~、うちのサロンではですねぇ…」と、突然立ち上がり話される73歳の男性の方。今年スタートしたサロンの活動を楽しく話されます。山形方言がバリバリ入るので、3割ほどは正直意味不明の時がありましたが、その勢いが凄い(^_^;)。

 最後のまとめの言葉で、私はこう締めくくりました。
 「みなさん、本当に発表されるのが好きなことがよ~くわかりました。では、せっかく50のサロンが立ち上がったのですから、今年度の3月に、ネンリンピックのように実践活動報告大会をやったらどうですか? それに市長が表彰するとか。楽しいと思いますよ」
 賛同の拍手も起こり、市の関係者はちょっと慌てていました(^_^;)。
 寒河江市のサロン活動は、老人会を引退?した80歳前後の方々を対象としているものユニークです。要は、80歳からさらにがんばれるステージを用意している寒河江市の「サロン活動」は実におもしろい。
 またふたたびゆっくりとお話ししたい印象の方々ばかりでした。
 デジカメがなかったのがなにより残念でした。

ムロさんの写メ日記

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『ケアマネジャーの質問力』刊行記念セミナー(福岡会場)のスナップです。60名弱でキメの細かいしっかりとした研修会となりました

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宇部の福嶋さん(左)と小林さん(右)のロールプレイ。いやぁ、うまかった!

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質問シートを見ながらの演習です

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前日、博多の屋台でラーメンを! 少々硬めの細麺がうまかったです!

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山口県光市の研修会場前にはトトロと猫バスが! 高齢者の方々が作られたそうです。とてもいいですね!
 今週のメールマガジン「元気いっぱい」第193号は「わからないことがわかる」です。ケアタウン総合研究所の公式HPではバックナンバーまで見ることができます。


※コメントはブログ管理者の承認制です。他の文献や発言などから引用する場合は、引用元を必ず明記してください。

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プロフィール
高室成幸
(たかむろ しげゆき)
ケアタウン総合研究所所長。日本の地域福祉を支える「地域ケアシステム」づくりと新しい介護・福祉の人材の育成を掲げて活躍をしている。「わかりやすく、元気がわいてくる講師」として全国のケアマネジャー、社協・行政関係、地域包括支援センター、施設職員等の研修会などで注目されている。主な著書に『ケアマネジメントの仕事術』『介護予防ケアマネジメント』『ケア会議の技術』『ケアマネジャーの質問力』(以上、中央法規)、『地域包括支援センター必携ハンドブック』(法研)など著書・監修書多数。

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