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高室成幸の「ケアマネさん、あっちこっちどっち?」

ハ行感嘆法

 相談援助技術で大切なのが、コミュニケーションの技術です。利用者(家族)から情報や意向を聴きとることは、なかなか大変です。信頼関係が生まれていれば自然に交わせる会話も、初対面ではなかなか緊張するものです。
 そのような利用者(家族)とのやりとりをスムーズにする方法に、質問力があります。人は、問いかけられるから答えます。問いかけられることで、何を話せばよいかという話題が確定されるからともいえるでしょう。

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 「なんという病名ですか?」
 「どのような趣味をされてきましたか?」
 いずれも、質問されるから「私の病気はパーキンソン病です、30年来続けているのが俳画です」と、回答するわけです。いきなり語り出すことはありません。
 では、その会話をどうやったら盛り上げることができるでしょうか。よく「相手の話に興味をもちましょう」という説明がありますが、具体的にどうやればいいのか、実はピンときていない人がいます。
 そのコツの一つに「うなずき」があります。うなずきは「聞いていますよ、興味をもっていますよ」を示す、聞き手のボディアクションです。

 さらに効果的な手法があります。私がケアマネジャーの研修会で紹介しているのが「ハ行感嘆法」です。これは超簡単で、すぐにでもできます。つまり、「ハ行」で相手の話に感嘆するのです。
 「ハァ~、フ~ン、ヘェ~、ホォ~」
 ここで肝心なのは「ヒ」を飛ばすことです(笑)。
 人は、自分の話に興味をもたれ、うなずいてくれて、なおかつ感心・同調・共感を示してもらうと、とても気分よく話すことができます。

利用者 もう30年来、俳画をやっています。
ケアマネジャー ハァ~、30年とは長いですねぇ。
利用者 市の文化祭典で市長賞をもらったこともあるの。
ケアマネジャー ヘェ~、それはすごいですね。
利用者 今も市役所の廊下に展示してあるみたいなの。恥ずかしいけど嬉しいわ。
ケアマネジャー ホォ~! 市役所の友だちに尋ねてみますね(笑)。

 コミュニケーションは「やりとり」です。細かいノウハウはまだまだありますが、まずはこの「ハ行感嘆法」を試してみてください。
 おもしろいように相手が語り出す瞬間がありますよ!(^^)!

ムロさんの写メ日記
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2月28日、亜州道路(アジアンロード)セミナーで90分間講演しました(場所:社会事業大学)。聞き手にモンゴルやハンガリー、中国などの外国籍の大学院生もいて、緊張の講演でした。

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3月3日から始まった島根県主任介護支援専門員研修「事例研究・検討」(4日間)の様子です。

今週のメールマガジン「元気いっぱい」第168号は「成長に着目する」です。ケアタウン総合研究所の公式HPでもバックナンバーをすべて見ることができます。


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プロフィール
高室成幸
(たかむろ しげゆき)
ケアタウン総合研究所所長。日本の地域福祉を支える「地域ケアシステム」づくりと新しい介護・福祉の人材の育成を掲げて活躍をしている。「わかりやすく、元気がわいてくる講師」として全国のケアマネジャー、社協・行政関係、地域包括支援センター、施設職員等の研修会などで注目されている。主な著書に『ケアマネジメントの仕事術』『介護予防ケアマネジメント』『ケア会議の技術』『ケアマネジャーの質問力』(以上、中央法規)、『地域包括支援センター必携ハンドブック』(法研)など著書・監修書多数。

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著者:高室成幸
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発行:中央法規出版
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