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高室成幸の「ケアマネさん、あっちこっちどっち?」

ケアマネお悩み相談室

 今回で101話となりました。思い出すこと2年前、お話を頂戴した時のタイトルを聞き、ややうろたえる自分がいました(笑)。
担当H それでタイトルなんですが、ケアマネさんいらっしゃい、です。
 まるで関西のノリそのもの。
高室 へぇ? あの、まるで『新婚さんいらっしゃい』のパクリのようなんですけど…。
 この本音に近い疑問をグッと腹に収めたのが今ではなつかしく思い出されたり。小生は京都生まれの関西人ですから、この程度の洒落っ気は平気ですが、でもちょっと軽い(^_^;)。
 「元気が湧いてくる講師」の印象にはパワフル、明るい、健康で丈夫?というイメージがありますが、「いらっしゃい」には、軽さというより軽薄、質実剛健より商売人っぽさが印象強いようで…。
 でもいつのまにか定着した感がありますね。つまり、私の心の扉はオープン・ザ・ドア状態です。気軽にノックしてくださいね。

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 さて今週のお悩みです。
 「先日のことです。ある新人ケアマネさんから『このサービスを利用したほうがいいと思うんですけど、どう思われますか?』と尋ねられました。その際には、まず○○さんはなぜそう思うのかを質問するようにしています。要はアセスメントとモニタリングができているかを確認するためです。これもスーパービジョンなのでしょうか?」(島根県 M・Tさん 女性)

 スーパービジョンに対するイメージは、どちらかといえば「グループスーパービジョン」が一般的です。しかし基本は、個人対個人で行う「個人スーパービジョン」です。
 そして、その機能として「支持的アプローチ」が強調されてきた感がありますが、知識・技術が不足している人には教育的アプローチ、仕事のプロセスが混乱している人には管理的アプローチ、かかわり方の成果や成長に不安がある人には達成しているレベルを確かめあう「評価的アプローチ」が求められます。
 つまり、この「4つの機能」が備わってこそのスーパービジョンですが、どちらかというと、支持的アプローチに重きがおかれている印象をもつのは私だけでしょうか?

高室 そのケアマネさんは、すぐに質問をしてくるタイプなのですか?
CM なんでも、です。私も力になってあげたいから答えるようにしています。でもちょっと量が多いかなと気になっています。
高室 そこで逆質問をしているわけですね。
CM 先生から教わった手法を使っています。
高室 いかがですか?
CM すごくいいです。質問されてはじめて自分の頭で考えることを始める。これって同感です。
高室 回答しちゃうと自分で考えることをしませんからね。そのケアマネさんの回答はいかがでしたか?
CM 家族の主訴をニーズと勘違いしていたんですよね。家族さんが困っていることはどのようなことですか? 食事介助、それとも排泄介助ですか? と選択式の気づきの質問も入れました。すると彼女も乗ってきて。
高室 モヤモヤしている本音を語り出した。
CM そ、そうです!! 長男の言葉を鵜呑みにしている自分にも疑問を抱いていたようです。途中、私にも新人の頃によくあったと言いました。
高室 共感的姿勢で臨んだわけですね。先輩の失敗談の開示は、若手には何よりの信頼になったりしますからね。

 これをきっかけに、M・Tさんは日常的に職場で活用できるスーパービジョン技法を試しているようです。

ムロさんの写メ日記
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島根県浜田市にある会場の「いわみ~る」の前で。ここから浜田湾が望めます

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浜田市にある「縄文」というお店にあった縁結びの色紙です。島根出雲は神話の宝庫。なんかご利益ありそうですね(笑)

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山口県宇部市の読者の方から送られてきた、捨て猫? だった子猫の写メです。もともと犬派の彼女は、こんなに子猫が好きになるとはと自分に意外なようです

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研修会場の演台です。水分はもっぱらミネラルウオーター。お茶系は喉にお茶っ葉が貼りついて咳の元になりがちなので(^_^;)。命の次に大事なモバイルパソコン君です

今週のメールマガジン「元気いっぱい」第167号は「目力のあるアセスメント眼」です。ケアタウン総合研究所の公式HPでもバックナンバーをすべて見ることができます。


※コメントはブログ管理者の承認制です。他の文献や発言などから引用する場合は、引用元を必ず明記してください。

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プロフィール
高室成幸
(たかむろ しげゆき)
ケアタウン総合研究所所長。日本の地域福祉を支える「地域ケアシステム」づくりと新しい介護・福祉の人材の育成を掲げて活躍をしている。「わかりやすく、元気がわいてくる講師」として全国のケアマネジャー、社協・行政関係、地域包括支援センター、施設職員等の研修会などで注目されている。主な著書に『ケアマネジメントの仕事術』『介護予防ケアマネジメント』『ケア会議の技術』『ケアマネジャーの質問力』(以上、中央法規)、『地域包括支援センター必携ハンドブック』(法研)など著書・監修書多数。

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著者:高室成幸
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発行:中央法規出版
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