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高室成幸の「ケアマネさん、あっちこっちどっち?」

仕事力

 近頃「~力」とか「~術」など、書店はまるでオリンピックか忍者の世界のようになっていますが、みなさんどう思われますか。とにかく本の書名の勇ましいこと。どうしちゃったんでしょうか。
 かくいう私も「~力」ってのが好きでして(笑)。才能とか知能(IQ)とかいわれるととても叶わないなんて思うのですが、~力ならなんとか努力でなれそう(ホラ、ここにも力が入ってますよね(^_^;))と思えたり、~術なら何回か失敗しながら身につけられそうと軽はずみに思えたり。
 要するに、自分を伸ばす気持ちになるための動機づけとしては、私を含めて「力、術」が身近に感じる世代というわけですね(いずれは~キロバイトなんてことになったりして(笑))。

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 そこで「仕事力」です。
 仕事をする力…正直「なんじゃそりゃ」と思いませんか? 特に資格者が多い医療・介護系では、~力は資格を取得した段階で備わっている!と見なされているわけですものね。

 私たちがよく「あの人は仕事ができるよね」と呼ぶのは、たくさん資格をもっていたり(数年前まで重宝された資格ブーム。あの人たち、今はどうしちゃったんでしょうか?)する人ではありません。コミュニケーション力があり、周囲を気持ちよく巻き込み(そうでない人も一部いますが)、段取りよく業務を進めて、「よい結果」を出す人です。もちろんまぐれでなくコンスタントであり、それが周囲からみて「安心感」につながる人です。

 仕事がデキル人は、本来の業務を進める力は当然持ち合わせていて、なおかつ「+α」がある人です。たとえば、ケアマネジャーでもパソコン入力や利用者情報のファイリングなどの「実務能力」や、他のさまざまな人と話せるコミュニケーション能力の「差」が、マネジメント業務の「質」に影響するように。
 実務能力の研鑽を軽んじる人に「マネジメント」は向いてないし、ケアマネジメントの「質」は担保できないように思うのですが、いかがでしょうか。

 そして欠点や不備な点が現われたら自らを修正できることも、職業人としての大切な能力です。要は、そんな能力は必要ないと我を張るのでなく、謙虚になり、自らを感情も含めて自己調整機能に優れた人でなければ、コンスタンスに平準的に高い仕事を維持することはむずかしいものです。つまり、真摯である人のことですね。

 さて、仕事力です。要するに、総合的な視野で業務をとらえて、コアの技術と周辺の技術を統合したのが「仕事力」ではないでしょうか。
 さらに「仕事がデキル人」と「人を伸ばす人」は違うといいます。
 みなさん、ご自分の「仕事力」分析を始めてみませんか?

ムロさんのデジカメ日記
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民家の縁側でお食事中のゾウカメの背中で、「何してんの?」とのぞき込む子猫。カワユイですね。ケアマネさんからの投稿デジカメです。

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奈良県の社会福祉協議会が入る社会福祉会館前の龍の像。普段は口からドドド~と水が出ているのですが、この日は…。ガッと睨みつける龍の顔は、悪病を退散させる迫力があります。

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「紫陽花三昧!」のタイトルで届いた、世田谷区でケアマネジャーをするイセエビさんからのデジカメです。

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コメント


 こんばんは☆
 平成18年度に法改正になり、日々新たな情報が出て来て日々勉強ですね。
 医療と介護の機能分担、連携の明確化が重視され、退院時にケアマネージャが行う調整に対し身体状況も変わっている事も多いし、利用者や家族から相談を受け在宅生活の準備も大変です。
 相手が安心して話せるようなリラックスした雰囲気作りが大事ですね。日頃からネットワーク作りを心掛けてます。信頼関係も大事ですね。月末訪問もやっと終わり、新たな事も出てきました。来週は連絡調整です。


投稿者: ひーちゃん | 2008年06月28日 01:06

 高室先生、ありがとうございます。
 介護支援専門員で就職することがこんなに大変なこととは考えてはおらず、どうしたらよいのかわからなくなっていました。
 感じることは、施設でも事業所でも即戦力になる人は歓迎されますが、即戦力にならない新人を雇用する余裕はないのかなぁということです。
 しかし、先生のブログを見てまた元気が出てきました。焦らずに進めていこうと思います。
 これからもよろしくお願いいたします。


投稿者: 鳥の子 | 2008年06月28日 15:33

 「仕事力」…奥が深いですね!
 本来の業務を進める力のなさに落ち込んでるレベルなので、いつの日にか「キロバイト」で算定される(?)ようになったら、(>_<)かも…です。
 コアな部分を、しっかりと磨かなくちゃ…
 ネコちゃん、カワユイですね~
 後ろから、そーっと近づいて、抱きしめたくなりますね♪


投稿者: 桃太郎 | 2008年06月29日 22:04

ひーちゃんさんへ

 利用者さんや家族の方々をリラックスさせる配慮は大切です。サービス担当者会議など、専門職がズラリと4人も並べば、ご本人たちにとっては相当なプレッシャーです。なごやかに進めるために、花の一輪もよい気の利いた配慮と聞きます。

鳥の子さんへ
 落ち込まず、他のフィールドで即戦力になる力を養って、2年後、堂々と施設ケアマネにチャレンジするのも素敵ですよね。焦らず、くさらず、グチらず(たまにはOKですよ)、地道にがんばりましょう。

桃太郎さんへ
 仕事力は努力しているおかげで、なんとか維持できている面もあります(特に40代の後半以降は顕著ではないでしょうか)。努力をせずに、今の実力で十分とおもっていると、ジリジリと知らぬ間に遅れだし、気がついたときは周回遅れだったりして。気付きをささやかなアクションへ。がんばってくださいね!(^^)!。


投稿者: たかむろ | 2008年07月03日 15:51

※コメントはブログ管理者の承認制です。他の文献や発言などから引用する場合は、引用元を必ず明記してください。

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プロフィール
高室成幸
(たかむろ しげゆき)
ケアタウン総合研究所所長。日本の地域福祉を支える「地域ケアシステム」づくりと新しい介護・福祉の人材の育成を掲げて活躍をしている。「わかりやすく、元気がわいてくる講師」として全国のケアマネジャー、社協・行政関係、地域包括支援センター、施設職員等の研修会などで注目されている。主な著書に『ケアマネジメントの仕事術』『介護予防ケアマネジメント』『ケア会議の技術』『ケアマネジャーの質問力』(以上、中央法規)、『地域包括支援センター必携ハンドブック』(法研)など著書・監修書多数。

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