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永島徹の「風」の贈り物

新たな旅立ちへ

 以前にもこのブログで紹介しましたが、一昨年の4月より、いま活動している地域福祉実践をまとめてみようと考え、通い始めた大学院。いよいよその終盤を迎えました。
 思い返せば、週末になると朝一番の電車に乗り、片道2、3時間かけて通った光景が蘇ってきます。「たくさんの本を読まなくては…」と意気込んでいましたが、電車に揺られているうちに気づいたら寝てしまい、駅を乗り越してしまうこともありました。

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 30歳を過ぎて、「顔の見えるソーシャルワーカー(社会福祉士)として地域の中で活動していきたい」と考え、施設を退職して行動に移してしまった私。
 「永島さんは独身ですか?」と聞かれ、「妻が1人と子どもが2人です」とお答えすると、とても驚いた表情をされたこともあります。私のような存在は、とても変わり者のように映るのかもしれません。
 大学院でも、私のような存在は珍しいようでした。一度、大学の学部の授業で、実践の話をさせていただく機会がありましたが、そのとき、未来の社会福祉士のみなさんからも、「独立開業してどんなことをやっているのか」「社会福祉士が独立・開業して生活していけることがはじめてわかりました」という率直な意見を聞くこともできました。
 もちろん「自分がこうしたい」という思いだけでは、何もすることはできません。今回も、同じ法人で活動している仲間たちのサポートや家族の理解があったからこそ、何とかやってこられたと思います。また、県内の仲間たちからも励ましの言葉や心遣いをいだきました。心より感謝申し上げます!

 このような支えの中、今週、大学院修士課程の最終審査の発表会が行われました。この発表審査では、最初に15分間という限られた時間で修士論文のまとめを発表し、その後、さらに15分間をかけて、諸先生方より審査されていくという形式です。
 目の前には、同大学院の院生ばかりではなく、私たちが福祉専門書などで名前を目にする著名な先生方がずらりと座っていることで、その場の雰囲気が重圧を増し、緊張が高まってきます。
 いよいよ私の出番となり、審査委員の先生から、発表内容に対して質問をされるのですが、緊張のあまり、頭は真っ白。声はうわずり、しどろもどろの自分がありました。
 発表と口述審査で30分間という時間でしたが、とても長く、終わってしまえば短い貴重な体験でした。また、同期の院生の発表も聞き、あらためて自分の勉強不足も実感しました。一つのことをさまざまな視点で深く追求していく姿に、研究に向かう自分の姿勢の甘さを実感し、恥ずかしくなりました。私にとって、これで終わりではなく、ここからが始まりだと思いました。
 私はこの2年間、地域の中で社会福祉士が担っていく役割を明確にしていくことを目指して、実践をまとめる作業に取り組んできました。実際に地域で活動を始めて、そう遠くない将来に、ソーシャルワーカー(社会福祉士)が顔の見える存在となって、地域の中でもっともっとソーシャルワーク機能を活かして働くことのできる時代がやってくると感じています。ただ、待っているだけでは「いつか」は来ません。ソーシャルワーカー(社会福祉士)が、積極的に自分たちにできること、その専門性を実践で示していくことで、「いつか」が現実になるのだと思います。
 先日の審査結果は後日発表になりますが、同期生たちも皆、4月からは新たな道を進んでいきます。さらに研究を続ける人、福祉現場に戻る人、母国に帰りさらなる貢献を続けていく人などさまざまです。2年間というわずかな期間でしたが、この良き出会いや学びあう機会があったことで、新たな大切なつながりができました。本当に感謝です。これからも私なりに、歩んでいきたいと思います。皆さん、これからもどうぞよろしくお願いします!。


コメント


 永島さん、お疲れ様でした。永島さんを囲んで、ゆっくり語れる日を設定したいと思います。
(日時は永島さんの予定に合わせます)
永島さんを支持する西村はいつでも応援しますよ。


投稿者: 西村一志 | 2009年02月22日 14:54

永島さん、大学院の2年間お疲れ様でした。

名前を見てバレバレな気はしますが…誰だかは探らずに。
現在、福祉という業界はあまり明るいニュースがありませんが、
永島さんをはじめとする、先陣を切って福祉の概念や関わり方の転換を広めて下さる「実践者」の方々により、福祉にま・ず・興味を持って下さる方や協力をして下さる方、「やりがい」を見いだしてくれる方が増えていけばいいなと思います。「人材」は宝ですもんね。

私も福祉業界にいる一員としてこれからも「学び」と「出会い」を大切にしてゆきたいと思います。
これからの永島さんの活躍に期待します。


投稿者: 福祉の福ちゃん | 2009年02月22日 18:32

現場から少しだけ離れて、院の時間と空間、
日々の実践を立ち止まって振り返り、
前方を見極めつつ、研究する時間。

大変だったでしょうけれど、充電したり、
新たな気づき、学びがあったり…、

仕事をこなしながらの2年間、お疲れ様でした。
“難きが故に尊い”

これからも、よろしくお願いします。


投稿者: あねさん | 2009年02月23日 13:59

 「西村一志さん」コメント有り難うございます。
 そうですね、ゆっくりとこれから自分たちにできることを語り合うそんな機会があっても良いですね。やはり、心ある仲間達との語らいから生まれるエネルギーが必要ですものね。楽しみです。


投稿者: 必察ソーシャルワーカー永島徹 | 2009年02月23日 21:21

 「福祉の福ちゃん」コメント有り難うございます。
 そうですね、福祉業界で懸命に実践している貴重な「人材」を「人財」にしていくのも、一人では難しく、協働作業が必要です。これからも、やり甲斐があり、魅力ある実践をしていきましょう。よろしくお願いします。


投稿者: 必察ソーシャルワーカー永島徹 | 2009年02月23日 21:25

 「あねさん」いつもコメント有り難うございます。
 自分自身を見つめ直すという貴重な機会のお陰で、新たな気づきが確かに見えてきました。そのためにも、心ある多くの仲間達共に考え、話し合い「今」というところから、歩み続けたいです。こちらこそ、これからもどうぞよろしくお願いいたします。


投稿者: 必察ソーシャルワーカー永島徹 | 2009年02月23日 21:29

2年間お疲れ様でした。

自分の活動や考えをまとめるという作業は、簡単なようで意外と難しく、日常的にはなかなかできないものです。
本当は振り返りにやるといいんでしょうけどね、できないのよね^^;

西村さんの企画に乗ります!
ぜひいろいろなお話を聞かせてくださいませ。


投稿者: こっちの方がしっくりくるのよね(中村) | 2009年02月26日 12:56

「こっちの方がしっくりくるのよね(中村)」さんコメント有り難うございます。
 本当にご支援有り難うございます。日頃実践していることを振り返るということは、必察力を高める上でも大切な行為だと思っています。が、仕事が多忙になってしまうと、こなしていくなくてはならない現実があります。そこで、研修会というものが有効なのでしょう。更には、心ある仲間達とのポジティブな集いも良いですよね。
 是非とも、春には「必察集会?!」を企画しましょう!その時も、どうぞよろしくお願いいたします。


投稿者: 必察ソーシャルワーカー 永島徹 | 2009年02月27日 05:46

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プロフィール
永島徹
(ながしま とおる)
NPO法人「風の詩」副理事長。社会福祉士、ケアマネジャー。大学卒業後、青森県にて精神科ソーシャルワーカーとして精神障害回復者の社会復帰活動に従事した後、郷里である栃木県へ戻り、特別養護老人ホーム併設の在宅介護支援センターに勤務し、地域の中で生じているさまざまな介護上の諸問題についての相談等に応じる傍ら、ケアマネジャーとして介護サービス利用者がより良い生活を過ごしていけるようにと活動。その後、縦割りではなく複合的な地域福祉の拠点を創ろうという計画で、NPO法人「風の詩」を設立、現在に至る。

【永島徹さんの最新刊】
『必察! 認知症ケア 思いを察することからはじまる生活ること支援』
著者:永島徹
定価:¥1,890(税込)
発行:中央法規出版
ご注文はe-booksから
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