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永島徹の「風」の贈り物

「今日も暑い(熱い)ねッ!」

 「今日も暑いね~っ。」
 「そうね、夕立でも降ればね……」というのが最近のご近所挨拶になっているこの頃です。私たちの集会所(デイホーム風のさんぽ道)でも、暑い日が続くと昼寝をされる方が多くなります。それは、熱帯夜にもかかわらず冷房を入れず、扇風機さえもよく使わず、網戸ごしで夜を過ごしている方が少なくないからです。
 そのため、集会所の室温は快適温度にしているため、仲間達との会話の途中でウトウトされます。そんな私も、夏は大の苦手です。暑さがとても苦手で、何もしなくても玉のような汗が額を流れてきます。
 「そんなに汗をかいて、何かしてきたんかいっ?」と集会場の方々から声をかけられるほどです。

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 「かくらん(熱中症)になっちゃうぞ。少し涼んでいきな」と気を遣ってくださる、優しい言葉が集会所のメンバーから返ってきます。
 「そうですね。みんなと一緒にゆっくりと涼ませてください。しかし、昔からこんなに夏は暑かったのかなぁ?」と私も、休憩するかたわら世間話の話題をふってみると、
 「夏は暑いものよ。だから、梅干し食べるんだよっ」と、集会所の長老Fさんのご指導が飛び出してきます。Fさん以外の方々からも「梅酒もいいんだよ。それに……」と次から次と、とめどなくこの暑い夏のまっただなか、「熱い」昔話!?が飛び出してきます。
 時には、昔の出来事をついさっき起きたことのように、熱心に語り出し始めます。この模様を詳しくお伝えできないのが残念ですが、これも一つの楽しい「熱中ショートーク」だと思います。この様子に圧倒されながらも、集会所の皆さんの小柄ながら熱く話す姿が、とても大きく、貫禄を感じます。
 この貫禄を醸し出せるのは、戦中戦後を生き抜いてきた底力だと思います。そしてまた、来年の夏も同じ話を「熱く」語り合えたらと心から願う私でした。皆さん、今夏の「熱い」出来事はありましたでしょうか?

追悼
 最近、高齢者等の熱中症による悲しい事故が報道され、至極心が痛む今夏です。心よりご冥福をお祈り申し上げます。同時に、悲しい事故になることなく、熱く活きてこられた時代を熱く語り合える機会や場所などの出逢いがあったならばと、おこがましいかもしれませんが、亡き方々考える私です。
 だからこそ、今向かい合っている方々との現在(いま)を共に育み、一つひとつの思いを大切にしていきたいと私は思うのです。


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プロフィール
永島徹
(ながしま とおる)
NPO法人「風の詩」副理事長。社会福祉士、ケアマネジャー。大学卒業後、青森県にて精神科ソーシャルワーカーとして精神障害回復者の社会復帰活動に従事した後、郷里である栃木県へ戻り、特別養護老人ホーム併設の在宅介護支援センターに勤務し、地域の中で生じているさまざまな介護上の諸問題についての相談等に応じる傍ら、ケアマネジャーとして介護サービス利用者がより良い生活を過ごしていけるようにと活動。その後、縦割りではなく複合的な地域福祉の拠点を創ろうという計画で、NPO法人「風の詩」を設立、現在に至る。

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