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ボランティアコーディネーション力を磨く!


 今日、日々の経済生活を超えて、職業以外に自らの存在意義を問う人たちが増えています。定年退職した団塊の世代等を中心に、ボランティア活動に取り組む人たちは数多く、国内でNPO等で活動する人口は700万人とも言われています。組織に所属しないまでも、1995年の阪神淡路大震災、2004年の新潟中越地震、11年の東日本大震災等、大きな災害には多くの個人がボランティア活動に立ち上がりました。

 もはや、今日ではボランティアは社会に欠かせない存在となり、財政がひっ迫していく行政にとってもまた、頼もしい存在として施策に組み込まれる例も事欠かなくなっています。

 こうしたボランティアですが、そもそもボランティアとは、誰かに強制されてするものでもありませんし、高い使命感をいだいて取り組む人もいれば、なんとなく関われればいいと、それほど積極性をもたずに取り組む人もいます。いつ辞めてもいいわけで、それはその人の想いですし、どんな苦労を負っても継続することを天命とすら感じて遂行する人もいます。それほど、ボランティアの動機は千差万別です。そのため、組織だった活動を担っている人たちには、活動に対する多様な志の人材を織り込んで、その調整を図りながら組織を運用していくノウハウも必要になります。

 一方で、ボランティアを求めて募集しても、主催者が求めるボランティア像と応募してくる人たちのボランティア観が異なることもしばしば起こります。ときによっては目指すものが180度異なることさえあります。ボランティア活動を展開していくには、こうした人と人との間の調整能力、ボランティアコーディネーション力が必要になっています。

 本書は、これからのボランティア活動の組織運営に大切な、ボランティアについての基本的な知識や人材をつないでいくノウハウ、そしてなによりボランティアコーディネーション力を磨くに必要な知識を解説しています。ボランティア活動を推し進めるリーダーやNPO・施設のスタッフ、自治体職員等々、広くボランティア活動に関わる人たちにとって、有意義な解説書となっています。

 なお、本書は日本ボランティアコーディネーター協会が主催する「ボランティアコーディネーション力検定」の3級および2級の公式テキストでもあります。

(中央法規出版 第1編集部 相原正己)

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