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こころが軽くなる 認知症ケアのストレス対処法

ストレスの正体を知り、対処法がわかればこころは軽くなる!


 介護職の方で、「最近、なんだかよく眠れない」「やる気がわかないな」と感じている人はいませんか? それは過剰ストレスからくるイエローサインかもしれません。

 一般的に、言葉によるコミュニケーションがとりにくい認知症の方へのケアは、難しいと言われています。そのため、過剰にストレスがかかりやすく、介護職自身もストレスを自覚し、減らしたいと願っています。しかし、仕事をやめない限りストレスは減らせないとあきらめていませんか? 実はそんなことはありません。

 本書は、介護職が置かれている現状をリアルに踏まえ、その中で過剰ストレスとどのように付き合っていくか、どうやってバーンアウト(燃え尽き)せずにこの仕事を続けていくかを、著者の松本一生先生と一緒に考えていく1冊です。

松本先生に寄せられた33の実例を元に

 松本先生は大阪で「ものわすれクリニック」を営む開業医です。専門は老年精神医学、介護家族・支援者の心のケアになります。認知症の方への治療はもちろん、これまで数多くの介護家族や介護職の相談に乗ってきました。そんな経験から、ケアの現場で苦しい思いをしている人を支える一助となれば…との思いから本書を記しました。

 本書では、前半で認知症ケアに特有なストレス、ストレスからくる体とこころの変化、その対処法、バーンアウトしてしまったら…を解説します。後半では、33の困った場面の実例をQ&A形式で紹介しています。たとえば「1人夜勤が不安で動悸が消えません」「家族に『訴えてやる!』と言われてしまった」「介護職と看護職の関係に悩んでいます」「町内会の役員が認知症に理解を示しません」など。こうしたストレスフルな場面に対して、正解は人それぞれかもしれませんが、松本先生の経験に基づいた解決案や対処法を知ることは、ストレス軽減につながります。

「それでも人生にイエスと言う」

 「~にもかかわらず何かをする」。この言葉は、V.Eフランクルというユダヤ人精神科医が残した言葉です。松本先生はいつもこの言葉に励まされるそうです。フランクルの名著『それでも人生にイエスと言う』は、第2次世界大戦下のアウシュビッツ強制収容所での日々をつづった本です。どんな大変なことがあってもなお、それでも人生に対して、敢えてイエスと肯定するとこが人間にはできるということを崇高に語っています。

 松本先生はこう言います。「傷つきながらもあなたのような介護職は、『それでも人生にイエスと言いたい』と考える人です。あなたが介護職として誰かを支え、認知症の人と家族のこころの支えになる存在でいてくれれば、それはだれもそのような人がいない状態に比べるとはるかに大きな違いになります。あせらず、ゆっくりとバーンアウトしないように気を付けながら、長く人の支えになってください」。

 本書は認知症ケアにおけるストレスへの対処法を示しながら、松本先生から介護職の皆さんへ向けた熱いラブレターでもあるのです。

(第1編集部 寺田真理子)

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