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ソーシャルワーカーの「役割形成」プロセス

ソーシャルワーカーの仕事とは?


「ソーシャルワーカー」って何をする人だと思いますか?

 「日常生活を送るうえで困りごとを抱える人の相談にのって、その人の希望を大切にしながら、その人がその人らしく暮らせるよう、フォーマル、インフォーマルを含めたさまざまな機関と連絡調整を行う専門職」というところでしょうか。一言でいうのはなかなか難しいですし、これが正確にすべてのソーシャルワーカーの仕事を表現しているとも思えません。ソーシャルワーカーの仕事は「○○と◆◆です」といえないのは、そもそもソーシャルワークが「人と環境との接点に介入する」「人と状況の全体をとらえる」といった特性をもつことに由来します。

 ソーシャルワークの専門性がもつこのような特性は、他の専門職に理解されにくく、そのためソーシャルワーカーは、自身の所属する機関で、必ずしも「典型的な」ソーシャルワーク業務とはいえない、「曖昧な」業務を要請される場合が多くあります。

 本書では、その「曖昧な」業務を「違和感のある仕事」と定義しています。

 「違和感のある仕事」は、それが「典型的な」ソーシャルワーク業務ではないために、これまで注目を集めることがありませんでした。しかし、「違和感のある仕事」は、ともすれば、ソーシャルワーカーに自身の職務に対するジレンマや葛藤を引き起こし、バーンアウトによる離職や、職務の質の低下を招く可能性があります。

 ソーシャルワーカーが「曖昧な」業務(違和感のある仕事)に対峙する際、ソーシャルワーカー“として”それらをどのように解釈し、解決に向けどのように組織活動につなげるのか。本書では、第一線で活躍するソーシャルワーカーの語りを通じ、実践モデルを提示しています。

 本書は、著者のはじめての単著になります。それだけに思い入れもあり、担当者としてその思いに応えなければならない、応えたいと考えて、作業にあたりました。著者の長年にわたる現場での実践と、最前線で利用者と向き合うベテランソーシャルワーカーの語りを通じて導き出された実践モデルは、多くの方の参考になるものと思います。

 本書が、今も真摯に、利用者の生活を支えようと奮闘しているソーシャルワーカーのみなさんのお役にたてるようであれば、うれしく思います。

(中央法規出版 第1編集部 小宮章)

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