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ケアマネジャーの思考を目に見えるものに


 本書は、『改訂 オリジナル様式から考えるケアマネジメント実践マニュアル 施設編』を、ケアマネジメントに関する近年の議論に基づいてブラッシュアップしたものです。

 平成24年、「課題整理表」及び「評価表」の2つの新書式が厚生労働省から示されました。これは、社会保障審議会介護給付費分科会「介護支援専門員の資質向上と今後のあり方に関する検討会」で指摘されてきた、ケアプランを作成するケアマネジャーの思考プロセスが見えにくいという点を改善することを目的としたものです。これら新書式への実践者からの感想は、功罪相半ばといったものですが、その趣旨であるケアマネジャーの思考プロセスを可視化の重要性は間違いのないところでしょう。

 思考プロセスの可視化の主張は厚労省オリジナルという訳ではなく、神奈川県介護支援専門員協会では、新書式に先んじて、平成19年にケアマネジメントプロセスを見えやすくするための「アセスメント総括表」「評価表」を開発・提案してきました。本書では、従来の神奈川県オリジナルのケアプラン様式に、厚労省の新書式を参考にさらに改善した「アセスメント総括表(課題整理総括表)」)「評価表(短期目標・長期目標)」を加えて収載しています。

 本書に収められた様式は、次の15種類です。支援経過記録(ケース記録)/施設介護支援スケジュール管理台帳/アセスメント総括表(課題整理総括表)/アセスメント結果に対する相談記録/施設サービス計画書(1)/施設サービス計画書(2)/ご本人の暮らし(生活リズム表)/サービス担当者会議会議録(要点)/モニタリング表(評価表)/専門職用モニタリング表(短期目標・長期目標)、専門職評価表(チームアセスメント表)、評価表(短期目標)、評価表(長期目標)、入院時情報提供書、退院時情報確認書(連携シート)。

 この様式を用いることで、インテークに始まり、アセスメント→プランニング→モニタリングと循環していくプロセスの経過が見えやすくなり、施設で協働する多職種との連携が図りやすくなるはずです。施設ケアマネジメントの実践者に、オススメの一冊です。

(中央法規出版 第1編集部 猪俣久人)

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