メニュー(閉じる)
閉じる

ここから本文です

ケアマネ1年生シリーズ

先輩ケアマネから「実践知」と愛情をこめて――「ケアマネ1年生シリーズ」誕生秘話

  • 『はじめてのケアマネジメント』(2011年8刊行)
  • 『はじめてのケアプラン』(2013年9刊行)
  • 『はじめてのサービス担当者会議』(2013年9刊行)
  • 『はじめての多職種連携』(2013年12月刊行)
  • 『はじめてのモニタリング』(2013年12月刊行)


はじまりは『はじめてのケアマネジメント』

 全5冊からなる「ケアマネ1年生」シリーズは、2011年8月刊行の『はじめてのケアマネジメント』が起点となっています。

 同書の企画・制作にとりかかる前、お付き合いのある各地のベテランケアマネジャーの方々から昨今の新人・初級者について聞こえてくるのは悲観的な声ばかりでした。

 「最近のケアマネさんはすぐに答えを知りたがる」「自分で考えようとせず、マニュアルを求める傾向が強い」「長時間の講義や理論には聞く耳を持とうとしない」「そもそも本を読む習慣がない人が多い」等々――。もちろん、すべての方がそうだとは思いませんが、現場のケアマネジャーのなかには「専門職」(プロフェッショナル)と呼ぶのがためらわれるような方も少なからずいらっしゃるようでした。

 しかしです。仮にそうであっても、実際にケアマネジャーとして利用者にかかわっているのはそうした方々です。皆さん、(おそらくは)志を持ってケアマネジャーの資格を取得し、毎日の仕事に取り組んでいるはずです。何かのきっかけさえあれば、きっと一皮剥けることができるはず。また、観点を変えれば、そういった方々に少しでも質の高い仕事をしてもらわなければ、ケアマネジャー全体の評価は向上しませんし、何よりも高齢者ケアそのものの基盤が危ういものとなりかねません。彼らの好みに合うスタイルで、仕事の方法をまっすぐに伝えられる本が作れないだろうか……。

 そんなモヤモヤした気持ちを抱えていた2010年の秋、奈良県介護支援専門員協会の総会にお招きいただき、旧知の溪村真司さん(同協会の初代会長)とお話をする機会がありました。会が終わった後の食事の席で、溪村さんがおもむろに「東京に帰ったら見てください」と1枚のフロッピーディスクをカバンから取り出しました。溪村さんは中に何が入っているかはおっしゃらず、こちらも「フロッピーを読み取るドライブなんてあったっけ」と思いつつ、あえて尋ねることもしませんでした。

 帰京後しばらくして(やはりフロッピードライブがなかなか見つからなかったのです)、何の気なしに中を開いてみると、仕事のプロセスごとに行うべきことをまとめた「チェックリスト」が収載されていました!それを見た瞬間、「このチェックリストを前半に収め、後半に解説を付ければ一冊の本になる。しかも今の現場の人にピッタリのスタイルではないか!」と閃きました。判型(女性のバッグにも入るように四六判とする)と書体(親しみをもってもらうために手書き風にする)も私の中で瞬時に決まっていました。

 改めて溪村さんに事の次第を尋ねると、後進のケアマネジャーに「仕事のツボ」を伝えるべく、5人のメンバーで2年以上の時間をかけて精査してきたという話。すでに編集会議が行われていたわけです。こうして、『はじめてのケアマネジメント』の制作が本格的にスタートしました。